23.愛を噛み砕いた音がする ページ24
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白ひげ海賊団の海賊船、モビー・ディック号の甲板には、花壇があった。
花壇と言っても大層なものではなく、数本の花が咲くだけの小さなものだった。
「おいエース！今日はお前ェが水やり当番だろうがよい！」
その小さな花壇は愛されていた。
海賊に似合わない、綺麗な花。
それは、かつて彼女が生きた証だった。
「A、今日も星が綺麗だよい」
今日は新世界にしては珍しく、昼は穏やかな快晴、夜は満点の星が広がる、気持ちのいい日だった。
こういう日は、満月のあの夜を思い出す。
満月のあの夜。
何も見えなくなった彼女が流れ星の代わりにおれにお願いした。
「どうか私を、可哀想だなんて思わないで」
みっともなく死ぬなと懇願するおれを見て、彼女はそう言った。
随分時が流れた今でも、その声は鮮明に頭の奥に流れてくる。
「可哀想」だと、彼女を哀れんだことは1度もないつもりだった。
けれどおれはきっと、心の奥底で彼女を哀れんでいたのかもしれないと今更思う時がある。
何もかもが遅いのだ。
Aはもう隣にはいないし、愛の言葉はもうどこにも届かないのだ。
覚悟はしていた。
けれど、背負った現実はあまりにも重い。
肺が、喉が、心臓が燃えるように痛い。
傷口にはいつまでも血が滲んでいて、塞がってはくれない。
この痛みが、お前への愛の片鱗だと言うのなら、
おれはこれからも、この愛を噛み砕きながら生きていく。
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「ぱずる」(プロフ) - 哀羅さん» はい、新作を作ろうと思ってますのでもう少しお待ち下さい！ (2020年11月20日 2時) (
レス) id: 6f1abe1470 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 「ぱずる」さん» またなにか新作作られますか？楽しみにしてますね！ (2020年11月19日 19時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
「ぱずる」(プロフ) - 哀羅さん» そう言っていただけてめっちゃ嬉しいです！！最後までご愛読ありがとうございました！！ (2020年11月19日 9時) (レス) id: 6f1abe1470 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - おつかれざまでじだ泣泣泣もう涙腺崩壊中でず泣でもっ！でもっ！主ちゃんとマルコなりの幸せの形が見えました。最高の結末です。 (2020年11月19日 2時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 「ぱずる」さん» ですよね〜泣最後どうなってまうんやろうなぁ…気になりすぎる！待ってます！ (2020年11月15日 16時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：「ぱずる」 | 作成日時：2020年6月24日 3時
