11.流れ星は願いを叶えない ページ12
「もう何も見えてないんだろい？」
彼女は何も答えなかった。
そもそも可笑しいのだ。
おれが彼女に先に行くように言ったとき、普段の彼女ならおれの言葉に従ったはずなのだ。
1人で歩けないから、見えないから、彼女は「一緒に行こう」とそう言ったのではないか。
「流れ星なんて流れちゃいねぇ。それに今日は満月なんだよい。...なぁ、もう、光すら見えねぇのかっ...？」
「...ふふ、そうね。もう、全く何も見えないの」
Aがそっと俺の腕に触れた。
おれはさらにその腕に力を込める。
「でも、星が綺麗なんて何億年も前から人は知ってるわ。今更見えなくたって、私はその美しさを知ってる」
「そうでしょ？」と、彼女はまた笑う。
おれはいつも笑えなかった。
目が見えなくなったことも、やがて病で死んでまうことも、彼女は当たり前のように笑って話すのに、おれだけがいつも笑っていられなかった。
「...いなくなるなよいっ...おれの前から、いなくなるなっ...」
「まったく、最近のマルコは泣き虫ね。ふふふ」
お前がいなくなれば、泣き虫だと言うおれの相手を誰がする？
この腕の中の小さな存在が、おれよりも先にいなくなるなんてことを、かつての自分は考えもしなかった。
当たり前にそこにいて、当たり前に愛して、当たり前に過ごしていくのだと。
とんだ自惚れだった。
それは当たり前でなかった。
彼女はいなくなるのだ、おれよりも先に。
「そうね、流れ星に願うのはやめたわ。その代わり、マルコにひとつお願いがあるの」
「お願い？」
「そう、お願い。聞いてくれる？」
「なんだよい」
「_________________ 」
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「ぱずる」(プロフ) - 哀羅さん» はい、新作を作ろうと思ってますのでもう少しお待ち下さい！ (2020年11月20日 2時) (
レス) id: 6f1abe1470 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 「ぱずる」さん» またなにか新作作られますか？楽しみにしてますね！ (2020年11月19日 19時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
「ぱずる」(プロフ) - 哀羅さん» そう言っていただけてめっちゃ嬉しいです！！最後までご愛読ありがとうございました！！ (2020年11月19日 9時) (レス) id: 6f1abe1470 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - おつかれざまでじだ泣泣泣もう涙腺崩壊中でず泣でもっ！でもっ！主ちゃんとマルコなりの幸せの形が見えました。最高の結末です。 (2020年11月19日 2時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 「ぱずる」さん» ですよね〜泣最後どうなってまうんやろうなぁ…気になりすぎる！待ってます！ (2020年11月15日 16時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：「ぱずる」 | 作成日時：2020年6月24日 3時
