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二頁 双子 ページ4

『…え?』


落書きを落として綺麗にした二体のお稲荷様の石像が無くなっていた


『嘘や…何で…!?』


それだけでなく、登ってきた石段も見当たらない
そんな魔訶不思議な現象に少なからず私は混乱(パニック)に陥っていた
来たはずの道は暗闇で何も見えない
一歩踏み出せばきっと…落ちてしまう、と思った


『せや…連絡は…』


もう一度スマホを起動させる
しかし画面の左上には圏外の文字が表示されていた
何でさっき気づかんかったんやろ…


『……っ』


暗闇と静寂に包まれて私は急に怖くなった
思わず足が後に後ずさる
一歩、二歩、三歩…と
もう一歩下がろうとしたときだった


『!』


何かにぶつかった
ぶつかった対象を捉えようと思い私は振り向こうとした
でもその前に…


「おっと!危ないで」


「足元フラついとるよ」


二つの男の声が落ちてきた
今度は咄嗟に足を大きく前に出して距離をとった
恐る恐る振り返る


一米(イチメートル)程の距離をあけた先に立つ
二人の人物をぼんやりと捉えた
でも辺りが暗すぎるせいで顔がハッキリと見えなかった


「そない怯えんでもええやん」


「何もとって喰おうっちゅーわけやないし」


警戒を解かず二人の様子を窺う
そんな私の様子を二人は可笑しそう笑った


「いつまでそこで眺めてるつもりなん?」


「そろそろ沈黙も終いにせん?」


そう言うと片方の奴が手を横にして指で音を鳴らした
その直後周りに明かりが灯った


『…灯籠なんていつの間に』


さっきから驚きの連続で思考が追いつかない
灯籠に気を逸らしたせいで気付くのが遅れた
二人はいつの間にか私との距離を詰めて目の前まで
来ていた


「捕まえたで〜」


『ちょっ…!?』


私の両肩をがっしりと掴んだ男とその横で私を見つめる男を見た
同じ顔が二つ…?…双子か…?
何故か二人共にニコニコしてるがそれどころやない
身をよじって逃げようと試みた


「あ、ちょ!そんな逃げようとせんといてぇな!」


逃げようとするほど肩を掴む力は増してる
流石に逃げようとするのは諦めた方が身の為な気がして大人しく力を緩めた


「やっと大人しくしてくれたんか」


「ツムが強引やから怖がられてんやろ」


「うっさいわサム!」


二人のやり取りが終わると私に向き直って、っと言うか見下ろしていた
この二人なんだか変わった格好してるな
神使服?って言うんかなそんな衣装を身に纏って…
……ん?


『あ、の…』


まさかとは思うけど…

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迦楼羅(プロフ) - 湯たんぽさん» コメント及び応援のお言葉誠に有難うございます!不定期更新で申し訳御座いません! (2018年3月4日 23時) (レス) id: b24814f2bb (このIDを非表示/違反報告)
湯たんぽ - これからも頑張って下さい応援してます!!v(^_^v)♪ (2018年2月17日 3時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:迦楼羅 | 作成日時:2018年2月9日 6時

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