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一頁 廃神社 ページ3

ぼーっと窓の外の景色を眺めていた
雲一つない青空だったのにいつの間にか茜色に染まっている


『もう夕方か…』


時間経つの早いなぁと思いながら教科書を鞄にしまう
倫太郎は遅くまで部活やし、他の友達は委員会とかでおらんし


『お先に帰ろ』


そう思い、鞄を持って学校を出た
今日も一日中考えていたのは例の夢の事
考えても考えてもあの双子の男の子の事は思い出せない
そもそも会ったことあるのかも定かでは無い
もしかしたら架空の人物だった、ってオチも有り得るし


『なんか気になるんよなぁ…』


この夢を繰り返し見るようになったのは2年になって間もない頃からだった
最初は月に何回か程度で見る夢だったのがここ最近では週に4回のペースで見ている
正直に言うならめっちゃ怖いし原因があるなら知りたい


一人で悶々と考えながら歩いてると知らず知らずのうちに家から少し離れた稲荷神社へ続く石段の前まで来ていた


『嘘やろ…無意識に来たって事?』


幾ら無意識とは言えこれは流石にヤバいんとちゃうか?と思いながら石段に足を踏み出した
神社に参りたい気分やった?いや、そんなわけあらへん…やっぱり夢が関係してるんか?
でも此処の神社とは限らんやろうし…


此処まで来たんやし…まぁ参って帰ろ
そんな気持ちで私は神社の前まで来た
石段を登りきったところで周りを見渡すが人一人の気配も無かった
異様に落ち葉が多くて掃除もされている様子は見られない


廃神社…?
お賽銭も傷んで社の襖の障子もボロボロに破けているし…
石段の両サイドに建てられているお稲荷様の石像には子供達がマジックペンで落書きした様にあちこち汚されていた


『これは罰当たりにも程があるわ』


いたたまれなくなって私は鞄から大きめのタオルを出した
そして近くにあった手水舎を覗き込んだ
思ったよりも水は透き通っていて綺麗だった
ちょっと此処の水を使わせてもらおう


近くにあった桶に水を入れて自分のタオル濡らし絞る
再びお稲荷様の石像まで戻って傷付けないように気を付けながら落書きの跡を丁寧に消していった



夕陽も沈み辺りは真っ暗になった頃
漸く全ての落書きを綺麗に落とせて地面にしゃがみこんいた
めっちゃ疲れた…


『今何時やろ…』


スカートのポケットにしまっていたスマホを取り出し画面を付けると21時を既に回っていた
早く帰らんとお母さんいつ帰ってくるかも分からんし、ご飯も作らんと…と思い立ち上がる



そこで私は違和感を感じた

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迦楼羅(プロフ) - 湯たんぽさん» コメント及び応援のお言葉誠に有難うございます!不定期更新で申し訳御座いません! (2018年3月4日 23時) (レス) id: b24814f2bb (このIDを非表示/違反報告)
湯たんぽ - これからも頑張って下さい応援してます!!v(^_^v)♪ (2018年2月17日 3時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:迦楼羅 | 作成日時:2018年2月9日 6時

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