戸惑い

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そろそろ20時。
閉店の時間も間近で、今日も恭二さん家に来てくれるかな？なんて考えながら
ぼちぼち閉める作業をする



「おい、姉ちゃん」


『はーい』


お客さんかな？なんて見てみると、さっき唐揚げ弁当を買って行ってくれた3人だった



「ここの弁当うまいっちゅーて聞いてたんやけどなぁ、何やこれ石か思うくらい固いやんけ

歯折れるか思たわ、なぁ？
どない落とし前つけてくれるんや？」



『え…そんなはずは…』



「なんや？俺らが嘘ついてる、言うんか？
ふざけとったらあかんで、姉ちゃん」



『あ…申し訳ありません！代金はお返しさせていただいて、新しい物今すぐ用意致しますので…』


「何やその言い草？金せびりに来た、言いたいんけ？おぉ！？」



ちゃんと作ったはずのお弁当、何か不手際があったのか失敗していたらしく物凄い剣幕で怒るお客さん


どうして良いかわからなくて、怖い
ただ泣きそうになっていると店頭に並べている植木鉢を蹴られた


音を立てて壊れる植木鉢にビクッと体が跳ねる
ディスプレイまで蹴られて、パニックになりながらも
1人でやっているんだから、ちゃんとしないと！と気持ちを奮い立たせた


『あの、店を傷つけるのは勘弁してください。本当に申し訳ありませんでした。
2度とないように致しますので、今回こちらとしましては返金、商品のもう一度の受け渡しでしか対処しかねます』


少し震えながら、でもちゃんと目を見て言えた


「はぁ、話にならんのう？」



まだ3人の怒りは収まらず、警察…と思って電話に手をかけた

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