戸惑い

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目覚ましより早く起きて、身支度を軽く整える
ご飯の仕込みを済ませていつもより濃いめに化粧もした


恭二さんと最後に会った時より随分と老けたから、気付かれなかったらどうしよう…


不安を抱えながらも、目的の場所まで急いだ



9時52分ーーー
遠くからこっそり覗いてみると、お店にたまに来る尾谷組の人が2人車に乗っている
後部座席にも、誰か居るみたい
窓にスモークがかかって居てよく見えない


もう少し、もう少し、と近付いて
尾谷組の人がこっちに気付き軽く会釈をしてくれる

私も会釈を返すと、恭二さんが出てきた
尾谷組の2人は頭を下げて、恭二さんの荷物を受け取った


想像と違って、ヒゲも生えてない
髪は少し伸びていて、前髪を降ろしていた
変わってない様に見えるけど、少し老けたかも


久しぶりに会えた、顔を見れたそれだけで嬉しくて涙が出そうになった
恭二さんは私に気付いてないけど




声をかけようか迷っていた時
車の後部座席から若い女の人が出てきた


何を話しているかは分からないけど、恭二さんに抱きついている

その子は誰なのか、声をかける事が出来ない
ショックで固まっていると恭二さんと目が合った


私と目を合わせたまま女の人の背中に手を回して、女の人が離れたと同時に目を逸らされる
そのまま4人は車に乗りこんで行ってしまった

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