戸惑い

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服装や生傷の多さからおよそ普通の人じゃないと容易に想像できる永川さん
そんな人と、私は今、自宅にいる


「わりぃな、外でってなると色々面倒で…俺の家は当分帰ってねぇから、片付いてねぇし」


『あ、いえ。何か飲みますか？コーヒーかお茶くらいしか無いですけど』


「あー…酒は？」


『ビールなら、少しは』


「じゃあそれ貰う」


自分用に冷やしておいたビールとグラス２つをリビングの机に持って行き、永川さんにお酌すると私の分も注いでくれた


「お疲れ」


『お疲れ様です』


軽くグラスを合わせて一口飲む
やっぱり仕事終わりのビールは美味しい


『ご飯まだですか？何か作りますけど』


「じゃあ、軽く頼む」


さっと出来るおつまみを2品と、作り置きしていたおかずを軽く温めてお皿に盛り永川さんの正面に座る



『あの、話ってなんでしょう？』


お店を閉めていると永川さんが宣言通りきて、話があるから落ち着いた所で話そうと言われた


そのまま強引に自宅に、と決められて見た目からまだ怖いイメージが拭いきれていない為強く否定はできなかった


「まぁ、まず食わせろよ。焦んなって」


そう言うとおつまみを食べ始めて、うめぇ、天才なんて真顔で言うからそんなに悪い人じゃないのかもって気がしていた

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