28.眼帯は ページ28
「では、私は彼らの元へと戻ります。」
無言のこの空間から逃げるように部屋を出る。
「A。」
「？はい。」
すると祖母に呼び止められ、その足を止め、振り返った。
「あなたは蓮花にそっくりだわ。その眼帯さえなければね。」
「…では、失礼しました。」
この眼帯は私とお父さんの努力の証。誰にも理解されない大事な勲章。
眼帯越しにそっと右目を撫でるように抑えると、Aは少しはにかんだ。
今頃イナズマジャパンはもう練習を始めているだろう。早く戻って記録をしないとな。
「お嬢様。お車の準備ができております。」
門から出ると40年以上A家に仕えている気品漂うおじいさんの笹木さん。通称じいやがいた。
笹木さんと梅子さんは夫婦だが、服装に違いがある。梅子さんはおばあ様と同じで着物の好む大和撫子だが、笹木さんはおじい様からの支給品である燕尾服に身を包んでいることが多い。
「ありがとうじいや。助かる。」
「ここから雷門中まで遠いですからね。」
笹木さんはそう言って車のドアを開け、私が乗ると閉めた。そのまま運転席に乗り、進み始めた。
年代物の高級車に乗って雷門中に向かうなんて3カ月前の私からは想像もしなかっただろう。
「お嬢様。」
「？なんだ。」
「眼帯。お似合いですよ。」
さすがの私も言葉では、やはり年長者にはかなわないらしい。
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カミデ(プロフ) - ｓｏｒａさん» ありがとうございます。本当に遅い更新ですみません。気長に待って頂けたら幸いです(^-^) (2017年8月9日 20時) (
レス) id: 7e7ad152e8 (このIDを非表示/違反報告)
ｓｏｒａ - 最近見つけてやっとここまでこれました！ 内容が凄く良いですね！とても楽しませてもらっています！ 自分のペースで更新頑張って下さい！ (2017年8月9日 17時) (レス) id: c0904a4465 (このIDを非表示/違反報告)
カミデ(プロフ) - キャンディさん» 不定期で遅い更新で、すみません(；´_ゝ`)そんなにお褒めにいただけるなんてとっても嬉しいです(*´-`)これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2017年6月13日 20時) (レス) id: 7e7ad152e8 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディ - とーーーーーーーってもおっもしろかったです！こんな作品を作れる何てカミデ様は神ですね（*^_^*）これからも更新楽しみにしてます！ (2017年6月13日 19時) (レス) id: 6cea5335de (このIDを非表示/違反報告)
カミデ(プロフ) - ))再生紙を喰う謎の生物((さん» ありがとうございます！絵のことについて触れられたの初めてでしたが、すごく嬉しいです。遅い更新ですがこれからもこの作品をよろしくお願いします(*´-`) (2017年5月13日 12時) (レス) id: 7e7ad152e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カミデ | 作成日時：2015年11月15日 12時
