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24話 ページ25

ニナが寮を開けることは度々あったから、寂しいと思うも、皆変わらず過ごしてる。
…が、今回は少し違った。

明らかにソワソワしている天馬は、どうみても何かあったとしか思えない。
それを不審に思いつつ、誰も触れようとしなかった。

相変わらず、十座は普段通りに過ごしている。
…ちょっとは、天馬みたいになればいいのに。

これが好かれた男の余裕なのか、それとも十座は実は何とも思ってないのか。
どちらにせよ、羨ましく。

出来る事なら代わってほしいとさえ思った。

有)「おや?至くん。お出かけかね?」

至)「はい」

椋)「なんだか、楽しそうですね!」

至)「…そう見える?」

椋)「はい!」

悪意のない、ニコニコした顔の椋と。
その奥でニヤニヤ笑う万里が見えた。

…クソ万里、後でフルボッコにしてやる。

至)「じゃ、行ってくる」

いってらっしゃい、と。
数人に見送られ、待ち合わせ場所へと向かった。




至)「ごめん、遅れた」

あ)「大丈夫、平気」

待ち合わせ場所には、すでに津野崎がいた。
長いスカートが風に合わせて揺れる。

至)「寒くない?それ」

あ)「可愛いから」

至)「デザイン重視ね、なる」

いいでしょ、とスカートをはためかせて笑った。
…前回の格好なんだっけ。

あの時は興味なかったし、どうでもよかった。
だから、全く覚えてない。

至)「もうちょいで着くから」

あ)「なんだか、柔らかいね今日のちーは」

至)「そう?」

あ)「そうだよ」

前回の俺、どれだけひどかったんだよ。
その時の事を考えると、後悔した。

だから今日は出来るだけ優しくしよう。
…と、思ってる。



あ)「…で、その一緒に住んでるニナさんが好きなのね?」

至)「そ。まぁ完全に振られたけど」

あ)「でも諦められないんでしょ?」

至)「…うん」

ニナとは前に会った事があるし、同じ劇団の仲間って事も知ってる。
ただ、女優である事はやっぱり言えなかった。

あ)「諦めがつくまで、やっぱり諦めなくていいんじゃないかな?」

至)「…へぇ、てっきり諦めろって言うかと思った」

あ)「言わないよ。諦めるってのは、人に言われて出来るもんじゃないし。…私も、そうだったから」

至)「今の彼氏と?」

あ)「うん」

そう言えば。
結婚の準備とかって進んでるんだろうか。

あ)「…彼とは同じ大学のサークルで出会って。私が一目惚れしたの」

至)「意外」

俺の中で津野崎は、常に中学の時にある。
…変な感じ。

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なーこ(プロフ) - まるさん» 見落としてました…。すみません、気をつけます (2018年10月9日 12時) (レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月9日 11時) (レス) id: 07f23207a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なーこ | 作成日時:2018年10月9日 9時

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