2話 ページ3
「茅ヶ崎くん、この案件なんだけどーー」
あー、早く帰りたい。
帰ってゲームしたい。
そんな事を考えながら、話を聞いていた。
至)「わかりました」
「あぁ、そうだ。今日の飲み会には来るよね？」
至)「…今日は、用事がありまして」
「他の部署とも合同だから、来てくれないかな」
頼むよ、と笑いながら話す上司に、危うく舌打ちしそうになる。
至)「…分かりました」
「詳しくは、森本くんにね」
至)「はい」
勘弁して下さいよ、本当。
強制参加とか、聞いてないし。
用事あるって言ってんだろ。
イライラしながら仕事をしていると、足がが震えた。
取り出して見れば、LIMEの通知だった。
先輩今日飲み会だよな?
至え、先輩も?
先輩あぁ。合同らしい
至成る程。お疲れ様です
先輩そっくりそのまま、お前に返すよ
なんだ、先輩の部署とか。
…まぁ、先輩がいた所で憂鬱には変わりないけど。
一次会で帰る事を心に決め、残りの仕事に集中した。
「え〜、意外ですぅ」
至)「そうかな？」
「ね、先輩！」
「そうだね」
うざい。
目の前に座る女は、愛嬌がいいと評判だ。
だけど俺には合わない。
ニナとは違う、間延びの話し方にイライラした。
それでも、嘘くさい笑顔を貼り付け、ニコニコ笑う自分は、酷く滑稽に思えた。
だから、ついつい飲みすぎた。
その自覚はあった。
遠くに座る先輩が、いつの間にか隣にいた時は、あぁ、俺飲みすぎたなーなんて思っていた。
「ほら、帰るぞ」
至)「ははっ。先輩がいる〜」
「飲みすぎた。…ほら、立てるか？」
ガヤガヤと、騒がしい声が一層気分を良くさせて。
先輩に言われるまま、上司に挨拶をした。
至)「…ゔっ。たんま、吐く」
「…はぁ。トイレそこだ。早く行ってこい」
至)「はーい」
気持ち悪い。
やっぱり、来るんじゃなかった。
吐きながら思う。
今日の失態は、あの女の子が目の前に座った事が元凶だったな。
いや、そもそも計画した上司か？
…違うな、昨日のニナと十座を見たせいだ。
至)「はっ。…惨めだな」
口元を水道で洗い、外に出た。
「入野さん、大丈夫ですか？」
トイレの前に、スーツを着た女の人が扉を叩いていた。
きっと会社の付き合いだろう。
お互いお疲れ様です、と。
心の中で呟き通り過ぎようとした。
不意に、彼女と目があった。
「…ちー？」
はっきり聞こえた。
俺をそう呼ぶのは、この世でただ一人だ
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なーこ(プロフ) - まるさん» 見落としてました…。すみません、気をつけます (2018年10月9日 12時) (
レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月9日 11時) (レス) id: 07f23207a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーこ | 作成日時：2018年10月9日 9時
