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15話 ページ16

咲)「ただい…うわぁ!至さん、どうしたんですか?!」

綴)「うわっ、…ん?写真…?」

シ)「オー!女の子の写真いっぱいネ!」

監)「えぇ!至さん、お見合いするんですか?!」

談話室の卓にお見合い写真を広げ、ぼんやり眺めていると、一気に騒がしくなった。

至)「…姉に渡されたんだよね」

卯)「まぁ、適齢期だもんな」

至)「それを言うなら、先輩もでしょ」

お見合い写真って、なんでこんな重いんだろ。
興味のない女が、こっちを向いて微笑んでいる。

ニ)「へ〜、たるたる、お見合いするんだ〜」

至)「ニナ…」

ニナは大きなあくびをしながら、入ってきた。
それから、一枚だけ手にとり、じっくり見る。

俺は何処か、期待してた。

碓)「…監督の方が可愛い」

ニ)「同感〜」

それから、写真を閉じて置いた。
…それだけ?

至)「…何かないの?」

ニ)「何かって…アドバイスがほしーのー?」

至)「…ちょっと出かけてくる」

監)「あ、至さん!」

アドバイスって。
欲しいわけないだろ。

…俺の気持ち、知ってるくせに。
本当、残酷な奴。



卯)「…今のは、酷いんじゃないか?」

ニ)「なんで〜?」

綴)「…至さんは、ニナのことーー」

ニ)「だからだよ」

綴)「…」

ニ)「至には、そろそろ諦めてもらわないと。…私は絶対に応えてあげられない。だから今、優しさなんて必要ない」

監)「…ニナちゃん」





車に飛び乗って、知らない場所まできた。
ふらふらさまよう自分と、家に帰る人。

それを見ていたら、虚しくなった。
…何やってんだろ。

あと一周したら帰ろう。
そう思って車を発進させると、前に見覚えのある姿が見えた。

思わず、クラクションを鳴らしてしまう。
肩をビクつかせ、彼女は振り向いた。

至)「津野崎」

あ)「ちー…?」

買い物袋をいっぱい下げた、津野崎が歩いていた。

あ)「なんでここに…」

至)「あー…なんとなく。…ねぇ、乗ってかない?送る」

あ)「…そう?ありがと」

津野崎は車に乗ると、お願いしますと言った。
ん、と短い返事をして、家までナビしてもらう。

これで、寮に帰る時間が長引いた。
どこか、ほっとしている自分が、いた。

至)「独り暮らしにしては、その量は多くない?」

あ)「今日は、彼が来るの」

彼、とは。
…婚約してる彼氏の事だろう。

よく見ると、津野崎の格好はいつもより可愛いらしかった。
あぁ、うん

至)「何作るつもり?」

あ)「んー、ハンバーグ」

にしし、と照れながら笑った
…いいなぁ

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なーこ(プロフ) - まるさん» 見落としてました…。すみません、気をつけます (2018年10月9日 12時) (レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月9日 11時) (レス) id: 07f23207a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なーこ | 作成日時:2018年10月9日 9時

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