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248話 ページ8

日本と次郎が酒を空け始め、無礼講となった。
私も酒が飲めるようになり、一緒に飲んだ。

昼から始まったのに、日が暮れ、夜になった。
だけどやめない。

皆で話をして、笑いあった。

安)「Aの、ぶぁぁか」

あ)「やっさだの、ぶぅす」

安)「はぁ?…ひっく…表出ろやおらぁ〜」

あ)「じょーとぉーじゃぁ〜!」

清)「あーあー、こぼさないよーにね」

程良く酔った今、ぎこちなかった事も忘れ、いつものように話す。
いや、話したかったように、話す。

酒の力を借りるのは、ずるい。
だけど、素直じゃない私達には、これぐらいのズルさがいいのかもしれない。

あ)「あ〜楽しいね。…ちょっと、冷ましてくる」

夜桜には、不思議な力が宿ってると思う。
だって、綺麗すぎるから。

乱)「…何処行くの」

あ)「…乱」

久しぶりに、乱と話した。
ほらやっぱり。

夜桜には不思議な力があるんだ。

あ)「ちょっと、酔っちゃったから、散歩」

乱)「…ふぅん。また、勝手にいなくなるのかと思った」

乱は下を向き、後ろで手を組む。
表情はうまく読み取れない。

あ)「ならないよ。もう、二度と」

乱)「そんなの、わかんないじゃん。…人なんて、すぐに変わるんだし」

…不安だったんだろう。
乱は、あの日、一番怒っていた。

私が危険な事をしたから、ではない。
私が勝手に何処かへ行ってしまったからだ。

あ)「乱。大丈夫だよ。もう、貴方に黙って消えたりしない。本当だよ。約束、する」

乱)「…嫌だ」

あ)「乱、」

乱)「…っ次裏切られたら…きっと、本当に君をーー殺しちゃうよ…」

怖いよ、と。
乱は呟いた。

…貴方ってコは。
ずっと一人で、抱えていたんだね。

昔のように。
助けて、を言えないまま傷を負い続けていたんだね。

あ)「…黙って行ったりしない。乱に、ちゃんと話す。一番に話すから。…これなら、信じてくれる?」

そっと抱きしめた。
静かに泣く、ちっちゃな神様を。

乱)「…っ絶対、だから…っ」

あ)「約束」

2人で指切りをして、一緒に散歩をした。
私達の指には、ピンクの…桜のような色をした糸がぶらさがっていた。

それは勿論乱の指にも繋がっていた。

乱)「綺麗だよね」

あ)「そうだね」

乱は手をかざしながら、言った。
だから。

桜なのか、繋がれたイトなのか。
どちらなのか、わからなかった。

髭)「…やぁ、いい夜だねぇ」

散歩を終え、乱と戻る最中。
ひーちゃんに、話かけられた。

髭)「僕と、お話しようよ」

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華音(プロフ) - こんばんわ☆初めまして(*^^*)凄く面白くて感動致しました。゚(゚´Д`゚)゚。ただ、全体的に所々ではありますが誤字脱字が多く見られましたので^^;御報告致しますね♪それではこれからも頑張って下さいませ(*´∇`*) (2020年6月22日 22時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
Rain Rabit - めちゃくちゃ泣きながら読みました…皆格好よすぎか…!!! (2019年12月17日 23時) (レス) id: 9c6dd3d23f (このIDを非表示/違反報告)
めめこむまーりん(プロフ) - 凄く感動しました。途中途中涙が止まらなくて何度中断したか。。 (2019年1月30日 3時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)
cfDbg4VRAsnucMY(プロフ) - (´;ω;`) (2018年7月17日 22時) (レス) id: 7462f02827 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - よっしーさん» ありがとうございます! 青江を好きになってくれたら嬉しいです^ ^ (2018年7月16日 0時) (レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なーこ | 作成日時:2018年7月11日 22時

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