241話 ページ1
私は自分勝手だ。
皆を振り回す、最低最悪の女だ。
どれだけ迷惑をかけただろう。
どれだけ心配させただろう。
涙は止まらないし。
ついでに、鼻水も。
小さい子みたいに、泣いた。
みっともないぐらいに、泣いた。
声が、枯れるまで。
声が、出無くなるまで。
鶴丸は怒ってたし、慰めてもくれない。
だけど絶対に私のそばからは居なくならなかった。
私のために駆けつけて、私のために怒ってくれる。
私の、家族。
それから、皆の事を思い出した。
意地っ張りな乱に、優しくない安定。
記憶を無くした歌仙に、葵さんと逃げた伽羅。
誰よりも優しい小夜に、私の性格が混じった宗三。
張り切りすぎの長谷部に、可愛いいまちゃん。
心配性のみっちゃんに 、自信がない清光。
それから、それから。
一人一人の顔が浮かんだら、もうダメだった。
私はもう、逃げられない。
あ)「…っみんなに会いたいよぉ…っやめたくなんて、ない…っうえぇぇん。ごめ…っごめんねぇ…っごめんなざーいっ…えぇーん…っぜっだいに……っやだぁ」
君はまだまだ子供だな、って。
鶴丸が笑った。
それから、キュッと抱きしめてくれた。
頭を撫でた後、私の左目を触り、泣いた。
ポロポロポロポロ泣いた。
ごめんなぁ、痛かったよなぁ、なんて言いながら。
鶴丸のせいじゃないけど。
私は痛いよと泣き続けた。
あ)「鶴丸、途中まで付いていて」
鶴)「あぁ。わかった」
あ)「ありがとう」
次の日。
青江との時間が儲けられた。
時間はあまり、ない。
青江は札を貼られ、連れてこられた。
あ)「青江…っ」
泣かないようにしてたのに。
自然と涙は溢れていた。
青)「…君は、泣き虫だねぇ」
あ)「青江のぜいだよっ」
青)「あぁ、ほら、笑ってくれないかな？」
あ)「無理ぃ…っ」
青江は困ったように笑った。
だって涙は、整理現象だから。
止まれないのよ。
青)「ねぇ、逃げないからこれ、外してくれないかな？」
青江は、隣にいた役人に頼む。
「ダメだ」
青)「お願いだよ」
「…しかし…」
晴)「いいぞ。許可する」
「晴信様！」
晴)「…外してやれ」
「はっ」
札は外され、彼は自由になった。
どちらともなく歩み寄り、私達はキツく抱きしめあった。
いつのまにか、鶴丸も、お父さんも、役人も。
皆いなくなっていた。
だけど私は、私達は。
キツく抱きしめ合ったまま、声を発する事はなかった。
伝わってくる、青江の思い。
伝わる、私の気持ち。
あぁ、青江。
好きよ。
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華音(プロフ) - こんばんわ☆初めまして(*^^*)凄く面白くて感動致しました｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ただ、全体的に所々ではありますが誤字脱字が多く見られましたので^^;御報告致しますね♪それではこれからも頑張って下さいませ(*´∇｀*) (2020年6月22日 22時) (
レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
Rain Rabit - めちゃくちゃ泣きながら読みました…皆格好よすぎか…！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 9c6dd3d23f (このIDを非表示/違反報告)
めめこむまーりん(プロフ) - 凄く感動しました。途中途中涙が止まらなくて何度中断したか。。 (2019年1月30日 3時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)
cfDbg4VRAsnucMY(プロフ) - (´；ω；｀) (2018年7月17日 22時) (レス) id: 7462f02827 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - よっしーさん» ありがとうございます！ 青江を好きになってくれたら嬉しいです^ ^ (2018年7月16日 0時) (レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーこ | 作成日時：2018年7月11日 22時
