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140話 ページ20

あ)「ただいま」

平)「!?A様!?」

薬)「何?帰ってきたのか!」

皆が玄関に集まってくる。
…うん、デジャヴ。

わぁわぁと泣きつかれ、怒られた。
消えてしまった人数と帰ってきた人数が違う事を、誰も何も言わなかった。

清)「安定!?」

安)「君は誰だろう。とても懐かしい気がするんだ」

和)「之定!!」

歌)「…」

特にショックを受けてたのは、清光と和泉守だ。
2人には、如何してこうなったのかを話した。

それはとてつもなく残酷な事で、2人の拳が震えるのが見えた。

清)「…ねぇ、Aは安定を捨てるの…?」

あ)「まさか。私の大切なコなのに、捨てるわけないでしょう?」

和)「之定はずっとあのままなのか…?」

あ)「…わからない。だけど私は絶対に元に戻してみせる。何年たっても、歌仙も安定を見捨てやしないよ」

清)「…っ。辛い。俺辛いよ」

あ)「そうだよね。ごめんね、清光。私が不甲斐ないから」

和)「クソッ…。何処にぶつけりゃいいんだよ…!」

あ)「…私が悪いんだ。だから、私にぶつければいいよ」

和)「違うだろ!そうじゃねぇ!お前は何も悪くねーじゃねーか!!やめろよ、全部責任を負うのはよぉ」

鶴)「和泉守、いい事を言うじゃないか。…A、追い詰めるなよ、自分を。それでどうにかできる話じゃない。それよりもーー」

あ)「負わないと!私は自分が許せなくなるよ…」

辛い。
その言葉がその場を支配する。

髭)「大丈夫だよ」

あ)「ひーちゃん…」

髭)「大丈夫大丈夫」

加)「何を、無責任な…元を正せば、お前の弟のせいだろ!」

あ)「…やめて」

和)「…」

加)「そうだろ!?こいつの、弟がー」

あ)「清光!…ひーちゃんは、違う。だから、責めちゃダメだよ」

髭)「うんん、きっと僕のせいだ。だから僕を責めるといいよ。誰かの所為にしないと立っていられないなら、僕がその役を引き受けるよ」

だから、Aは溜め込んじゃダメだよ、と。
そう言って私を抱きしめ、チュッと額にキスをした。

それから、フッと息を吐いた。
まるでそれは、何かを祓ったように見えた。

鶴)「…とりあえず、2人を部屋に運ぶぞ」

安定は清光と、歌仙は和泉守と。
其々の部屋に寝かせた。

あ)「フタリが辛くなったら、安定も歌仙も私の部屋で一緒に寝るから。私もだけど、成る可くフタリに話しかけてあげてね」

清)「…わかってる」

和)「あぁ。任せてくれ」

あ)「…清光、ごめんね」

清)「俺も、取り乱して、ごめん」

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作者名:なーこ | 作成日時:2017年9月19日 22時

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