122話 ページ2
膝)「いや…大した用事じゃないんだ」
言葉を濁すように顔を背け、そのままひーちゃんの隣に座った。
乱)「ねー」
あ)「んー？」
乱)「何だか懐かしいね！」
あ)「…何が？」
乱)「もう！！このメンバーだよ！！髭切と膝丸は別だとしてさ〜、あ、にっかりさんも別でー」
メンバー…？
そう思って、ぐるりと見渡す。
あ)「…そう言う事か！」
ーー君の違和感の正体は、コレだったみたいだね。
安)「？急にどうしたの？」
私が立ち上がったと同時に、膝丸が怯えた顔をしたのを見逃さなかった。
歌)「何処にいくんだい？」
あ)「ちょっと。…だから退いてくれるかな？膝丸」
バッと立ち上がり、障子の前に立つ膝丸。
それに驚く皆。
髭)「ありゃ？参ったなぁ」
ひーちゃんだけは、首を傾げため息をつく。
膝)「…ダメだ」
あ)「…どきなさい」
頑なに退かない膝丸。
睨み合いが続く中、ふと外の声が聞こえないのに気がついた。
あ)「何をした？」
膝)「…」
あ)「…っ何を！」
髭)「ねぇ、君。何処のコかなぁ？ダメじゃないか、…余所者が紛れたら」
膝丸が怯んだ隙に、青江と鶴丸が飛び出す。
バッと障子を開けた先には。
あ)「…は」
全くしらない場所に繋がっていた。
伽)「…ッチ」
乱)「どうなってるの！？ここ何処！」
安)「ハメられたって事だろ」
歌)「…政府か」
青)「わかるのかい？」
鶴)「さぁて、説明して貰おうじゃぁないか」
ゆらりと、自身を抜き取る。
あ)「鶴丸。…しまって」
髭)「うーん、その方が利口みたいだねぇ」
「ふーん、これが御堂の血筋ね」
膝)「…主」
「膝丸ぅ、ご苦労様ね〜。ははっ。目の前の女がバカでよかった」
カツカツと。
真っ赤なヒールに真っ赤なルージュをひいた女の人が現れた
綺麗な手を、膝丸に伸ばし頭を撫でる
イイコ、イイコと
あ)「貴方、誰」
「あらやだ、口の聞き方なってないじゃない、この小娘」
キッと睨まれる
が、すぐにニヤリと笑った
「ふふっ。貴方、もう帰れないわよ？…何処にも」
髭)「うーん、目的は何かなぁ？僕はAがいれば平気なんだけどね？」
「あらやだ、膝丸のオニーサンじゃない。…ふーん、だから計画が遅れたわけね？」
今度はキッと膝丸を睨む
膝)「…時間がかかってしまったのは、申し訳ない」
「その間、あんたは楽しく過ごしてたんでしょうけど。こっちはすっごーーく、怒られた訳」
すまない、と呟く膝丸を、何だか不憫に感じた
「さて。…貴方の血、貰うわね」
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作者名：なーこ | 作成日時：2017年9月19日 22時
