【忍たま】一文字【短編集】

【保健委員会】久 ページ4

今日は後輩に会いに行こうと思う。
去年、卒業したばかりだから知ってる子は多い。


『小松田さーん。いろはでーす』
「いろはちゃん！久しぶりだねー！」
『相変わらずですね』
「何の用事で来たの？」
『後輩に会いにです』
「なるほど！ではごゆっくりー」


いやー、懐かしいねー。
噂では一年生が多いそうだし、楽しみだよ。


『伊作ー、いるー？』
「何ですかー？……先輩！！？」


ガラッと凄い勢いで開いた。
留三郎に怒られるぞ。



『久しぶりだねー』
「久しぶりです！あ、新しい一年生です！二人！」
『可愛いねー。名前は？』


「猪名寺乱太郎です！」
「鶴町伏木蔵ですー。知らないくの一が来るなんて、スリルとサスペンスぅー」


随分と個性の溢れる子だよ、伏木蔵くん


『私は、元保健委員会委員長河野いろはよ！ちなみにくの一じゃなくて忍者。下級生はくのたまだったんだけど、忍たまにしなさい！って両親に言われてねー。そりゃもう、大変だったよー』
「やっぱり河野先輩、いつまで経っても不運なんですね」
『数馬ー、そんなこと言わないのー』

「すいませんが、河野先輩。忍たまなどが医務室に入りずらくなるので、出ていって下さい」
『左近、真顔怖いよ』


『それじゃあ、伊作。何か不満があるようだね、聞こうじゃないか』
「凄く聞いて欲しいです！！」

「じゃあ皆。あとはよろしくね」
『すぐ戻ってくるからねー』




「数馬先輩」
「何かな乱太郎」
「あの二人って昔からあんな感じなんですか？」
「うん。そうだよ」
「先輩も大変ですね」
「とりあえず、わかってくれてありがとう」




伊作の部屋

「タカ丸さんや守一郎が入ってきたのに、保健委員会に入って来ないんです！
そして守一郎は用具委員会に入ったんです！全く留三郎、浮かれてて…あと、タカ丸さんは火薬委員会ですよ！？いやまぁ、火薬委員会は少なかったからまだいいですけど…」
『そうかそうか』


この調子で二時間。


「スッキリしました」
『よしっ。じゃあまた今度来るよ。あと、後輩はちゃんと守るんだよ』
「当たり前です！」


さーてと。伊作に秘密で下級生達に渡そうじゃないか。


『はいこれ、お金』
「え！？いいんですか！？」
「受けとれません。先輩が頑張って稼いだお金なんて」
『問答無用、伊作に渡したら大変なことになるからね。あ、また今度来るからね』
「…河野さん」
「それより大変なことって何ですかー？」
「聞かない方がいいよ」



『久しぶりだったね。皆』

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