【忍たま】一文字【短編集】

【川西左近】嘘 ページ14

注意
左近ヤンデレ

リクありがとうございます。
思うのと違うかもしれませんが、許してください。

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裏山の木陰で左近に押し倒された。

受け身はとったものの、少しばかり背中が痛い。



「要は僕を魅力し過ぎたんだよ」

私の上に乗ってくる。
付き合って３ヶ月経つが、こんなのは初めてだった。

「この３ヶ月、ずっと考えてたんだ。
どうやったら要とずっと一緒にいられるかって」


今まで見たことない表情だった。


「何処かに閉じ込め、薬で眠らせるのもいいと思ったんだ。でもそれじゃ、誰かが来て、助けられる可能性がある」


私しか見ていないような。


「でも殺したら、人なんて死んだ人に興味なくなるから、誰も何も言わなくなる。つまりは誰にも邪魔されずにずっと一緒にいられるんだ」


どこか狂っているような。


「ねぇ」


何か闇を抱えているような。


「殺していい？」

『ッ！！』


この時やっと気付いた。

左近はもう、私の知っている左近じゃないと。
左近は完全に狂っていると。


逃げようとした。

でも、乗っかられてるため無理だった。


『や、やめ……』


恐怖で大きな声も出せやしない。


「アハハ、可愛い。恐怖で泣いてる姿も可愛いよ、要」


手には苦無を持っている。

そしてそれを降り下ろしてきて……。


「嘘だよ」


首に当たる寸前で止めて、そんな軽いことを言ってきた。


『えっ？』
「だから嘘だって。実習だったんだよ。嘘をついて騙す実習。先生もそこら辺にいると思うよ？」
『あ、そうなんだ……。心臓に悪い嘘は本当にやめてよね……』
「ごめんって。ほら、帰るよ」
『う、うん』


忍には嘘が大事なこともある。
そんな実習も珍しくはない。

普通なことだ。


●


食堂で、三郎次と久作と四兵衛と左近とご飯を食べている。

『あ、そういえば、嘘をついて騙す実習したんでしょ？』

前にいる四兵衛に話しかけた。

「そんなのしてないんだなぁ。い組がしたんじゃないかなぁー？三郎次、嘘をついて騙す実習したー？」

四兵衛が隣にいる三郎次に聞いた。


「え？してないよ。な、久作」
「あぁ、してないな」


……は？


私は隣にいる左近を見た。
すると左近は、私を見て不気味に笑って
一言。


「僕は本気だよ？」


と。



何処からが嘘だったのか。

私にはわからない。

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