いざ潜入 ページ4
ｿﾀﾞ｢兄ちゃん、大丈夫？｣
ｱﾛ｢OK。誰もいない。ファミ、こっち。｣
足音を立てないようにまずは小柄なファミが忍び込む。
次にジップ、ソーダ、スラッシュの順で校舎に入る。
ﾌｧ｢見つかったらまずいからな。早めに帰るぞ.....｣
震え声で言うファミ。いくら特待生と言えど、深夜に学校に侵入したとなると、
厳重注意では済まないだろう。停学もありうる。
全員で行かず、アーミーとマスクを外に待たせている。
ｽﾗ｢ジップくん、一番近いとこってどこ？｣
ｼﾞﾌﾟ｢んーと、理科室だね。ホルマリン漬けとか置いてあるとこ。｣
ｱﾛ｢......準備室じゃない？｣
ｽｶ｢準備室は、こっちだったか。｣
ｽﾗ｢兄さん、もろ反対方向だよ。こっち。｣
スラッシュがスカルの服の裾を引っ張って止める。
すると、電話の着信音がした。
ﾌｧ｢ふぇああああ！｣
驚いて飛び上がるファミ。
ｼﾞﾌﾟ｢あ、兄さん。もしもし？あー、うん、まあな、ああ。.....だってさ。｣
ｿﾀﾞ｢何が？｣
ｼﾞﾌﾟ｢ネトゲで期間限定イベントが始まったから帰るわ。じゃな。｣
踵を返してスタスタと歩いていくジップ。
ｿﾀﾞ｢あいつ.....あれ？ファミくんは？｣
思い出したかのように周りを見回すソーダ。
ｱﾛ｢ほんとじゃん。ファミくんいないじゃん。｣
ｽﾗ｢ぼく、見てない。電話の時に走ってったんだと思う。｣
ｱﾛ｢まじかー。探さないとなー。マジメンディー。｣
ﾌｧ｢すまない。つい取り乱してしまった。｣
ｱﾛ｢よかったぁぁ！ファミくん見つかった！｣
ｽﾗ｢？｣
ｿﾀﾞ｢兄ちゃん、もう早く見て帰ろうよ。｣
ｱﾛ｢そうだな。遅くなったらまずいし。｣
そう言って、準備室を見て回り、５人は外に出た。
外に出るなり、ファミが駆け寄ってきた。
ﾌｧ｢つい驚いて、外まで逃げてきてしまった。｣
ｱﾛ｢何言ってんのー？オレ達と一緒にいたじゃん！｣
ｿﾀﾞ｢そうだよ！何言ってるのファミくん！｣
ｽﾗ｢え？さっきからおかしいよ？いないのにファミくん見つかったとか。｣
ｽｶ｢そうだ。誰も居ないのにな。お前ら変だぞ？｣
ｱﾛ｢え？いやさっきまでファミいた.....よなぁ？ソーダ？｣
ｿﾀﾞ｢うん。ファミくんいたよ？｣
そう言って顔を見合わせたピンク色の兄弟は、顔を真っ青にした。
ｱﾛ｢ま、まさかぁ..ガチじゃん.....｣
ｿﾀﾞ｢...あは.....は｣
そのまま二人ともダッシュで帰宅したのでした。
七不思議１陽キャにしか視えない霊
続く
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