胃袋掴まれた【宮治】

4話 ページ4

治「生姜焼きの匂い…！」





『まだ玄関だよ…』





治「もう、夜ご飯作ったん？」





『一応…』





『生姜焼き食べていいよ、治が食べてる間に違いもの作るから』




『どうせ、どっちも食べるでしょ？』




治「おん」




『何食べたい？』




治「オムライスがええな、卵がふわふわのやつ！」




『分かった』






、



、



、





治「いただきます」




ぱくっ




もぐもぐ





治「俺の好きな味や」




治「Aの部屋も久しぶりやな、俺がソファーでテレビ見とる間にAがご飯作ってくれるのが熟年夫婦みたいで好きやった」




『そこは新婚夫婦って言ってよ…』





治「新婚さんは一緒にキッチンに立つんや！せやけどAは一緒にキッチン立ったら怒るやん」





『それは、治が作ってる側からどんどん食べていくからでしょ』




治「ハグしても怒っとった」




『包丁とか火を使ってるのに危ないから』




治「ちょっとキッチン入っただけでも怒っとった」




『冷蔵庫の中身漁って、勝手に私のもの食べるからね！！』




治「…ええやん、ちょっとくらい」




『文句を言いながらも食べる手を止めないのはホント相変わらずだね…(笑)』




治「Aは俺のこういう所がすきだったんやろ？」




『…』




『オムライスもう出来るよ』




治「せやのに、そんなに俺の事嫌やった？」




『もう…！さっきからなに！？』




『振ったのは治じゃん！！』




治「俺は降ってへん！！振ったのはAやろ！！」




『え？じゃあ私がなんて言ったのよ！！』




治「重い、もう無理って…Aが言ったんやろ」




『…え、』




治「せやから俺は、Aが嫌がることはしたくなかったから別れよ言うたんや」




『…あっと、えっと、今更だけどすっごい勘違い』




治「…なんやねん」




『私が重いって言ったのは…その、物理的な意味で』




治「…は？」




『治が私の上で寝てて、重くて苦しかったの…だから』





治「え、じゃあ…俺の勘違い？」

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