俺はアーヤの心の友だから。 (ページ3)

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memory２　彩side ページ3

彩side

それは、私が小六の若武と会う本当に直前のこと。
私には、一人の男子友達がいたんだ。
名前は、星野修って言う子。
性格は翼に似てる。翼ほどではなかったけど、驚かすのが得意で、私に悪戯ばっか仕掛けられてたっけ。
色々パーフェクトで、私と一緒に受験の道を選んだんだ。
修ちゃんも、開成に行きたいって言っていたな。
若武たちと会う三日前、修ちゃんは交通事故で死んだ。
何で修ちゃんなのって思った。たった一人だけの友達だったし、友情的で大好きだったから。
でも、修ちゃんが亡くなったのは、交通事故ではなかったんだ。
まだ事故の原因がわからないまま、今日、学校に行く前に私は最終手段として、二人で作った秘密基地へ行った。
修ちゃんと受験勉強をしたテーブルの上に、遺書が置いてあったんだ。
『ごめんね、彩。一緒に受験ができなくって。しっかり聞いてくれよな。俺さ、病気だったんだ。悪性腫瘍癌っていうヤツ。もう、一週間前には、余命宣告されてた。言わなくてごめん。でも、死んでもいいかなって思った。彩の悲しい顔も見たくなかったし。
彩、泣くなよ。俺は、ずっとそばにいるから。でも、彼氏ができたら、俺は成仏する。
俺が成仏するには、彩を大切にする誰かが、彩のそばにいてくれる。彩が笑顔で幸せな毎日を過ごす。それだけだ。抱え込むなよ？ホントに泣くなよ？修より』
こう書いてあった。
私は、泣かなかった。修ちゃんにもう心配はかけたくない。
ちゃんと成仏してもらうんだ！