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Asaid
『意味、分かんない』
亮「お前にどんな顔して会えばいいか分かんなくて」
『は？』
亮「もう、いっそ俺の事なんて忘れて欲しいとさえ思った
生活めちゃくちゃにして両親奪って
合わせる顔なんてないって」
『ぜんぶ……全部、亮兄は何も悪くないじゃない！』
亮「はは……やっぱり、お前は俺は悪くないって
あんだけ嫌な思いしたのに
恨まれてるって思われてるくらいが
俺への戒めには十分だった」
戒めだなんて
弱音を吐く場所を取られて
間違ってたとしても受け入れてくれる
そんな存在をなくしたのは亮兄だって同じなのに
それでもなお、自分を追い込むことでしか
自分を保つすべがなかった亮兄のことを
考えることも出来なかった私は
悔しくて
無意識に握っていた永瀬さんの手を
より一層強く握ることしか出来なかった
続く
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作者名：gmatf | 作成日時：2023年10月2日 21時
