あなたは誰と…？【短編集】

(続)執事ときどき狼 〜松村北斗〜 ページ9

言えない。









こんな悪魔にドキドキしたなんて







口が裂けても言えない…!!!






北｢まぁ良いでしょう。｣





へ…？





北｢そんなマヌケな顔をなさらないでください笑


今日は京本様との縁談の日でございます。



早くご準備を。｣




さっきまでわたしを求めたくせに






松村がわからない。






気付けば松村のシャツの裾を握って





あ｢松村のばか…。


キスとかしたくせに、わたしにお見合い行って欲しいの？｣



そんなことを口にしていた。





松村は困ったように天を仰ぎ





北｢だからそういうところですよお嬢様。









俺の理性、ぶっ壊す気ですか？｣




わたしの耳元で囁く






北｢行って欲しいわけねぇだろうが。Aを京本大我とかいう奴になんか渡したくねぇよ。｣









あ｢まつ…むら///｣






北｢お仕えすることになった日から揺るがないこの気持ち、ずっと我慢してきましたが…









お嬢様も同じ気持ちだと分かった今









抑える理由なんてどこにもありませんよね…？｣






コクンとひとつ頷けば






北｢A。すげぇ好きだよ。｣






あ｢北斗。わたしも好き。｣






『お嬢様』のわたしは






北｢じゃあ、お嬢様いただきます♡｣





あ｢ばか…///｣









完全に狼と化した執事の『獲物』になる








Fin.

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