はじめまして ページ3
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1週間ほどが経った。
1週間は高専の設備に慣れるため任務は無く、ただ訓練をこなすだけだった。
その1週間で私は《術式の使い方も分からない弱者》なんていうレッテルをつけられた。
それはなぜか。理由は明白だ。
私が術式を使わないから。
まぁ、使えないというのはあながち間違えではないが、弱者というのは違う。
ふつふつと煮えたぎるなにかを無視して私は教室の扉を開けた。
｢はぁ？今日も来たのかよ｣
『私もここのクラスメイトなもんで』
｢俺は認めてねーよ｣
いつもの調子で私につっかかる五条悟。
学生でこんなに人を傷つけるなんて高専はどんな教育をしているんだ。
そんなことを考えながら私は座っている五条の無駄に長い足の上を飛び越えた。
｢は？あぶねーだろ｣
『ごめん。邪魔だったから』
｢邪魔って…お前なんか調子乗ってね？｣
私の発言が気に入らなかったのだろう。五条は席に向かって歩く私の前にずがっと立った。
｢俺の上通るとかありえないだろ｣
『…』
｢だんまりかぁ？なんか言えよ｣
朝からこんなにちょっかいかけれるなんて若いっていいなぁ。
『そんなに上か下か区別したいんなら…』
｢なら、なんだよ｣
『今日の任務。ついてきてもいいよ』
_____私について来れるなら。
ビキッと青筋を立てる五条。
こういう煽りには弱いんだな。
｢あーそれならついていってやるよ。お前が呪霊に怯えて泣きわめくところでも撮影してやるわ｣
『それは楽しみだな』
｢呑気なこと言いやがって…｣
五条は怒りのまま足音を立てながら教室の外へ出ていった。
｢いやぁ、なんだか今日はいつもに増して見栄を張っているね｣
皮肉を包み隠さず伝えてくる前髪変なやつ。
学生のセンスって分からない…。
｢…今失礼なこと考えてなかったかい？｣
『はは、そんなわけないじゃないですかー』
こういう面倒くさいのは適当に流した方がいい。
こいつは後に
いや、やめておこう。
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作者名：塩田 | 作成日時：2022年11月30日 17時
