【MASHLE】風紀委員長はキレそう 2 (ページ1)

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遊びと風紀委員長ページ1

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私は現在、廊下を巡回して校舎内の見回りをしていた。
ふと、昨日の出来事を思い出す。

昨日、マッシュ君が魔法不全者であると明るみになり、
彼は政府に処分されてしまいそうになっていた。

私とレインさんと校長がそれを阻止しようと
魔法局に押しかけたのだ。

結局、条件付きでマッシュ君は開放された。
その条件というのが、｢彼が今年度の神格者になる｣
という内容なのだ。

『このままだと…マッシュ君と
戦うことになるかもしれないのか』

誰もいない廊下でそう呟く。

私も本気で神格者になりたい。でもマッシュ君が
神格者にならなければ彼は処刑されてしまう。

私はどうするべきなんだ…。

『はぁ…』

思わず、ため息をついた時。
私の肩を誰かが叩いた。

「Aちゃん」

『っま、マッシュ君…！！』

私の肩を叩いたのはマッシュ君だった。
彼の事を考えている時に本人が現れて、
驚きから、私の心臓は素早く鼓動する。

ぎこちない動きで振り返った。

『ど、どうしたの…？』

「昨日はありがとう」

マッシュ君の蜂蜜色の瞳が痛いほどこちらを見つめる。
驚いたのが顔に出てたのかな…。

『友達の危機に駆け付けるのは、当たり前だよ』

へらりと笑って答える。しかし、まだ何か言うことがあるのかマッシュ君は動かなかった。

数秒間謎の静寂が流れる。

『え、と…？』

「明日、ドット君達と遊ぶんだ」

『へぇ！そうなんだ、楽しんできてね！』

なぜ私に報告するのか分からないが、
それほど楽しみなのかな？私は彼の顔を見上げる。

彼の表情は楽しみというより緊張しているようだった。

マッシュ君は私から目を逸らして、頬をかく。
なんだかいつもの様子が違うような…。

「一緒に…行かない、ですか？」

『…！！』

マッシュ君の様子が違う原因がやっと分かった。
どうやって遊びに誘えば良いのか分からなかったのか！

私は、マッシュ君の意外に可愛い所を発見して
思わず頬が緩んだ。答えはもう決まっている。

『私も行きたい！』

「良かった、それじゃあまた明日」

私の答えを聞くとマッシュ君は、心做しか嬉しそうな
雰囲気を纏って部屋の方向に帰っていった。

私も、先程までの悩みも吹き飛んで、
足取りが軽くなった気がする。明日が楽しみだ。