ハロウィーンの騒ぎ ページ49
「私がトロールを探しに来たんです。私、……私一人でやっつけられると思ったんです。ぁ、あの、本で読んでトロールについては色々なことを知ってたので……」
まるで、ハリーとロンを庇うように。
規則破りをあれほど嫌っている彼女が、真っ赤な嘘をついた。
そうやって必死に弁明するハーマイオニーに、マクゴナガルは顔を顰めた。
「そうだとしても！ とても愚かな行いです！ Ms.グレンジャー、あなたには失望しましたよ。グリフィンドールは五点減点です。全く判断力に欠けています、無事だったのは運が良かったからですよ？！」
一年生で野生のトロールを相手にして生きて、それも全員無傷で戻れることなんて滅多に有り得ないだろう。
──「よって、その幸運に五点ずつ与えることにします」
パッと表情を明るくさせるハリーやたった五点かよ、と不満げに呟くロンに「その幸運に対してですから」と念押しする。
「さ、さ、もう行きなさい。トロールが起きるかも……」
クィレルのさめざめとした声にマクゴナガルは怪我のないなら早く寮に帰るよう四人に言う。引率しようとするマクゴナガルを止める声が聞こえた。
「ミネルバ。ヴィトグレーデはスリザリンだ。よって吾輩が寮へ送る」
有無言う前にAの首根っこを掴んでスネイプは蝙蝠のようにツカツカ歩き出す。
──「お目立ちになられるのがとてもお好きなようだな、ヴィトグレーデ。え？」
暗がりの地下廊下はとても寒々しかった。スネイプの顔は影で見えなかった。
「……自分が死ぬとわかっていても──友人を守りたかったんです」
その真っ黒の瞳でAを睨んだ。
「全く嘆かわしい……こんなのがヴィトグレーデだとは」
「私、ヴィトグレーデに興味はありません」
「………どうでもいい！ くだらない友情を語る前に、自分を守れるようにしろ！ 迷惑をかけられる方になってみろ！」
Aは何も言わなかった。いくら言っても話が通じない。スリザリン寮が見えた瞬間、Aは早足で駆けて合言葉を言う。
「今日はありがとうございます。おやすみなさい！」
それだけ言ってAは引っ込んだ。
──「A！！」
談話室にはドラコたちが中心となって宴の続きをしていた。喧騒を抜け出して三人は隅に集まる。
「トロールが来たってときに、あなたがいなかったから心配したのよ！」
「一体どこに行ってたんだい？」
Aは苦笑いを浮かべて、今日の冒険についてこっそりと話した。
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (
レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月14日 9時
