白き令嬢のお友達 ページ30
魔法薬学の授業は、終わった。スネイプのお気に入りであろうドラコと組んでいたためか、その後、Aは特に目をつけられることも無く、むしろ褒められた。
次の授業に向かおうとしていると、声をかけられた。
「ハリー、どうしたの？」
「あぁええと……お礼を言いたくて、スネイプを言い負かしてくれてありがとう」
スカッとした、と朗らかに笑う彼にAは微笑み返した。
「私じゃなくて、ハーマイオニーの明晰な頭脳のおかげよ。ねぇ？ ハーマイオニー！ あなたって本当に凄いわね！」
ソワソワと様子を伺っていたハーマイオニーを引っ張り出す。
「そ、そんなことないわ。Aも、凄かったもの！ あんな中、一人立ち上がって……あなた、とってもかっこよかった」
私だったら無理、とはにかむハーマイオニーに口許を緩めていると、ロンの興奮した声が聞こえてきた。
彼はグリフィンドールの皆とAたちのことを魔法薬学の教室の前で話していた。
スネイプに加点させたんだ！ 僕らのハーマイオニーとスリザリンのAが！
スネイプの居所でそんなことをベラベラと話すロンの度胸に苦笑いをしつつキラキラとした彼らグリフィンドールの視線を避けながらハリーたちと別れ次の授業に急いだ。
・
「──よぉ、可愛いお嬢さん。一人か？」
軽薄な声が降り掛かってきた。
「いや一人に決まってるよな。あのマルフォイに杖を突きつけその上、スリザリン寮監でもあるスネイプに楯突いたんだもんなぁ？ キレーな顔に似合わず勇ましい！ いや全くどうしてスリザリンなのか不思議だぜ？」
肩にずっしりと重さを感じた。見れば──ブレーズ・ザビニはAと目が合えばスリザリン生らしく意地の悪そうにニヤリと笑う。
「……またあなたなの？ ザビニ」
Aは肩に回された手を虫を追い払うように退けつつ冷たく言い放った。
「あぁザビニだなんて冷たい……ブレーズって呼んでくれよ、A？」
耳元で甘えるように囁いてくるザビニの顔を遠ざける。
「あなたとそんな名前で呼び合うような深い関係になったつもりは無いのだけれど」
淡々とした口調にザビニは口笛を吹いた。
「怒ってるのか？ 君は怒ってても本当に可愛いな。……おいおい、そ〜んな目で見たって俺をときめかせるだけだぜ」
神経を逆撫でるようなことを息吸うように言いながらベタベタと密着してくるザビニに堪らず杖に手を伸ばしたそのとき、呼ぶ声が聞こえた。
「A」
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (
レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月14日 9時
