魔法薬学教授と白き令嬢 ページ28
Aはありったけの敵意の込めた眼差しでドラコを睨みつけ、杖を真っ直ぐ突きつけていた。
「………Ms.ヴィトグレーデ、吾輩の授業で、しかもMr.マルフォイをその杖で攻撃する気か？ 全くいい度胸だな、ここにもポッターのように自意識過剰な者がいたようだ」
その重低音にAは勢いよく振り返る。
「お言葉ですが教授、自意識過剰はMr.ポッターと私ではなくこのMr.マルフォイの方だと存じ上げますわ。わからない問題をわからないと言って何が面白いのですか？ 彼はMr.ポッターを人一倍大きな声で嗤った上、酷い言葉で罵りました！」
青ざめたドラコを冷え切った目で見下ろしながら口を開く。
張り詰めた空気にハラハラと皆が対峙した二人を見守る。Aの透き通った声はしんと静まった教室の中によく響いた。Aは堂々と背筋を伸ばしスネイプを見据えて続けた。
「教授がMr.ポッターに出された問題は全て一年生が学ぶ初歩的な知識では答えられない高度なものです。
それなのになぜ、教授は執拗にMr.ポッターを一年生の教科書に載っていない内容ばかりを追い詰めるように質問攻めにし、対して手を挙げているMs.グレンジャーに答えを回答させてあげないのでしょうか？」
彼女の声は聞いたこともないほど残忍でその冷酷さに全員の背筋が凍りついた。
「……たかが生徒に指導方法に指図される言われは無い、」
「あら嫌ですわ、生徒が教えを乞う偉大な教授に指図するわけございません。
そのたかが一生徒のMr.ポッターをここまで公衆の面前で馬鹿にする教授のお気持ちが私には到底理解が出来ないだけなのです」
「Ms.ヴィトグレーデ、屁理屈を言……」
「いいえ、これは屁理屈じゃありませんわ。私は率直に疑問を申しているのです。これは、本当に授業なのですか？ 答えのわからない者を嗤うのは私には立派ないじめに思えてなりません」
負けじと睨み返される強い目力にスネイプは深呼吸して、目を逸らした。
「Ms.グレンジャー……先程、吾輩がポッターに出した質問の答えを全て述べよ」
ハーマイオニーは椅子から崩れ落ちそうになった。
「えっ、あ、ええと……アスフォルデとニガヨモギを合わせると強力な睡眠薬となりその強力さから生ける屍の水薬と呼ばれます。
次にべアゾール石を見つけたいとき探す場所は山羊の胃です。べアゾール石は大抵の薬に対する解毒薬になります──」
皆がハーマイオニーに注目していた。
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (
レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月14日 9時
