魔法学校でのはじめての朝 ページ25
皆で大広間に向かうとドラコ・マルフォイを見るなりパンジーが、食事を見るなりミリセントが、両者飛び出していった。
頬を赤くしてドラコに絡みつくパンジーの姿に呆気にとられているとダフネは苦々しく言った。
「マルフォイがハンサムだって、パンジー……一目で好きになっちゃったみたい」
「あの子顔が良ければ何でもいいのよ」とダフネは呟く。
「やぁ……おはよう。A、それにグリーングラスも」
振り返れば、柔らかい微笑み。おはよう、セオドール。そう返せばセオドールはにこにこと隣に並んできた。
「二人共、よく眠れた？」
「「全然」」
揃って答えるとセオドールはそっか、と眉を下げてカラカラと笑った。
・
「──ねぇドラコ！ 私の話、聞いてる？」
うるさい、黙れ。絡まれた腕を振り払いパンジーを睨む。パンジーの不満げな様子にドラコは構わず視線を戻した。
ドラコの瞳はセオドールとダフネと楽しそうに談笑しながら朝食のスクランブルエッグを口へ運ぶAの姿に釘付けになっていた。
「どうしたんだよ、マルフォイ？」
グラッブが訊く。ドラコはすぐに仲間たちの方へ向き直り、小さく舌打ちをした。
彼の素晴らしく整った顔が不機嫌そうに歪んでいる様子から、グラッブの質問に答えるつもりはないらしい。皆、どうしたのだろうと難しい顔を見る。
「A・ヴィトグレーデだろ？」
ドラコが横から聞こえた声に無愛想に頷く。隣には褐色肌の男子生徒──ブレーズ・ザビニがいた。
「凄く可愛いよな……学校中で女神みたいって噂になってるぜ。俺も凄くイイと思ってるんだ」
その言葉にドラコはブレーズを睨んでからおもむろに口を開く。
「……ふん。やめとけ、高慢で野蛮な女だぞ」
そんなことはないと思うけどな、とスリザリン生たちはたおやかに微笑むAを見て心の中で呟いた。
・
「スネイプ教授はグリフィンドールいびりが酷いって聞いたよ」
セオドールは不安げに口を開く。
「グリフィンドールにはポッターくんもいるし、大きな騒ぎにならないといいけど……」
ダフネの言葉に頷きながら教室に入っていく。授業はグリフィンドールと合同の魔法薬学の授業だった。
皆、それぞれ自由に席についている。どこに座ろうかしら、なんて相談していると見覚えのある後ろ姿が視界に入った。
ふわふわの栗髪……間違いない、ハーマイオニーだわ！
Aが彼女の隣に座ろうとしたとき、誰かにグイッと腕を掴まれた。
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (
レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月14日 9時
