魔法学校への道のり ページ17
「頭、下げぇ！」
突然ハグリッドは声を上げる。新入生たちは驚きながらも一斉に頭を下げた。
すると小舟は鬱蒼とした蔦のカーテンを潜り、崖の入口へと進み、そうしてようやく城の地下にあたるであろう船着き場に到着した。
「……これ、お前さんのヒキガエルか？」
全員が下船したあと、ボートを調べていたハグリッドがネビルに声をかけた。
「わぁ……トレバー！」
大喜びにヒキガエルを受け取る男の子にAはほっと胸を撫で下ろす。ヒキガエルがいなくなってしまったと泣きそうな顔で現れたときからずっと気掛かりだったのだ。
「皆、いるか？ ……お前さん、ちゃんとヒキガエル持っとるな？」
Aたち新入生は石段を登り、巨大な樫の木の扉の前に集まる。ハグリッドは大きな拳を振り上げ、城の扉を三回叩いた。
ここから、すべてが始まるんだとAは目の前を力強く見据えた。
・
「──ご苦労様、ハグリッド。ここからは私が預かりましょう」
扉が開くと、エメラルド色のローブを着た背の高い魔女が現れた。
彼女は四角眼鏡をかけており、眉根を寄せ、口をキュッと固く結んでいた。とても厳格そうな人だとAは見上げた。
「……皆さんようこそ、ホグワーツへ。はじめまして、私はミネルバ・マクゴナガル。ホグワーツの副校長です」
そわそわとしている新入生を見渡しながら、マクゴナガルは口を開く。
「今、皆さんはこの扉を潜り、中にいる上級生と合流しますが、その前に皆さんを四つの寮にそれぞれ組み分けをします。グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、そしてスリザリン……」
一体自分はどの寮に入るのだろうか、と生徒たちに緊張が走った。
でも僕スリザリンだけはヤダな。ロンは不安げに言った。どうしてさ、と瞬くハリーを横に、Aは緊張する同級生たちを見回した。
スリザリンに入ることしか許されないAにとって、わくわくドキドキと、期待と不安に胸を鳴らす同級生たちが少し羨ましく思えた。
「──ここにいる間は、寮が皆さんの家です。良い行いをすれば自分の寮に点が追加されますが、当然悪い行いをすれば減点されますよ。学年の最後に最高得点の寮に優勝カップが渡されます」
Aがマクゴナガルの言葉を反芻していると、マクゴナガルはゆっくりと口を開いた。
「さぁ、まもなく組み分け儀式を始めますよ。待っている間は出来るだけ身なりを整えておくように」
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (
レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月14日 9時
