いざ、魔法学校へ ページ14
ドラコは息を呑んだ。Aの顔を見てドラコは真っ赤に染まっていた顔をまた更に赤らめてしまう。
光を反射して煌めく白銀の髪、髪の色に煙るような長い睫毛に縁取られた憂うような雪空の瞳。月の化身、雪の妖精のようだった。……こんな綺麗な女の子がいるなんて！
「き、君、名前は」
「……Aだけど、」
「Aか……僕はドラコだ。よろしく」
数秒の間、差し出された手を見下ろした後、Aは鋭い眼差しを向けた。
「あなたね、黙って聞いてれば私の友達のことを下等だなんて何様？ 随分ご立派じゃないの」
ありったけの怒りと軽蔑が込められていた。その声の響きにはドラコだけでなくハリーやロンまでもが寒気を覚えてしまった。
「ロンとハリーのことを侮辱するなら誰であれ、私が許さないわ」
ハリーとロンはAが自分のために怒ってくれたことが余程嬉しかったのか満面の笑顔を浮かべた。
「な……君はコイツらの味方をするのかッ！？ そういえば君の姓を聞いていなかったが、所詮穢らわしいマグル生ま」
「──ヴィトグレーデよ」
そのときハリーとロンはデジャヴを感じた。時が止まったかのようにドラコは石のように固まる。
「A・ヴィトグレーデ。ヴィトグレーデ当主、イーサ・ヴィトグレーデが娘、A・ヴィトグレーデよ。父がマルフォイ卿にはお世話になっているようで……あなたとは一度、話してみたかったわ」
歌うような口ぶりに、ニヤッとハリーとロンは笑った。
「今なんだって……? 君が、ヴィトグレーデだって……っ？！」
「気付かないのも無理は無いわ。ヴィトグレーデは純血の名家のパーティーに滅多に参加しないし、しても子どもは連れていかないもの……でも、私は知ってるのよ。マルフォイ家を含むあなたたち聖28一族のことはお父様によろしく頼まれましたから」
冷ややかな目にドラコは言葉を失うが、すぐに威勢の良さを取り戻す。
「脅しのつもりか？ 君の方が不味いと思うが？！ ヴィトグレーデなのにこんな奴らを庇って僕が父上に言ったら……！」
「それを言うならあなたの態度こそ目に余るものがあったと思うのけれど……誇り高きマルフォイ家の子息が、軽々と人を貶すような真似は、良しとされて？」
挑発的に見つめる雪空の瞳にドラコは顔を悔しげに歪めた。
「…………お、お目汚しを失礼致しました。い、以後、気をつけます」
Aは恐ろしく優美に微笑んだ。
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (
レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月14日 9時
