狂犬と事故チュー【今日から俺は！！】 (ページ29)

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京子ちゃんと明美ちゃんに元気と勇気を貰い私の家への足取りは軽かった。

昨日の事…私も少し言い過ぎたから明日でも謝ろう。いや、やっぱり今日謝ろう。早いうちに謝った方がいいに決まってる…それに誤解を解かないとな。

「お前…鈴木Aだな？」

突然目の前に数人の男が道から出てきて道を塞いだ。見たこともない制服…ここら辺の奴らじゃねェな。

「何あんたら…私急いんでだけど？」

「悪ぃがちょっと付き合ってくれるか？」

「はっ、あんたらと遊んでる暇はねぇの」

男たちを押しのけて帰ろうとすると。

「お前の妹、全然お前に似てねェな〜」

「は？」

「大人しくて物分りのいい女の子だな。中学生には見えねェよ」

「てめぇ…陽子に何しやがった！」

男に掴みかかるが、男はニヤニヤと笑みを浮かべるだけ。

「まぁまぁ落ち着けよ。どうだ、着いてくる気になったか？」

私は渋々男達に着いていくことにした。流石に妹を人質に取られたら私も何も出来ない。くっそ…！どうか無事でいてくれ！

＊

連れて来られたのは廃工場。そこには男の仲間であろう同じ制服を着た男達が陽子を見張っていた。陽子は手を縛られ体育座りしている。怪我はしてないようだ。

「陽子！」

「あ、姉さん」

え、落ち着きすぎじゃない？そんなあっさりと姉さんなんて呼べる？ほらもっと…姉さん！！みないな。感動の再開みたいな感じにはならないのね。

「よし、これで準備は整った。おいあっちの方はどうなった？」

「はい計画通りです」

「計画？お前ら何考えてんの？」

主犯格だと思われる男は不敵に笑うと計画について話し出した。

「俺らはよォ開久に世話になってんだよ。その借りを返したくてな…それでお前を餌に誘き寄せよってこと」

「はっ残念だけど、私は餌にはなれねェよ」

「おい惚けても無駄だぜ…お前…片桐の女だろ？」