狂犬と事故チュー【今日から俺は！！】 (ページ19)

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＿② ページ19

はっ、ダメだ落ち着け…。これはチャンスだぞ。少しでも相良に近づけるチャンス！

「こ、こんな所で何やってんだよ…？」

「何って本買いに来たに決まってんだろ」

そりゃそうだろうな！だってここ本屋だもん！なんでそんな当たり前の質問したんだよ。馬鹿か、馬鹿すぎるだろ。

えっと、何て言えばいいの？やばい気まずくなる。どうする？！

「…お前もこれ読んでんの？」

「へ？あ、あぁ。たまに…。相良も読んでんの…？」

「…俺もたまにだけどな｡これ好きなんだよ」

そう言って開いたページは私も好きな漫画だった。

「あ、それ私も好き。ヒロインがさ、私と同じ名前なんだよね」

「え、お前下の名前…A？」

「そうだけど…なに？」

「いや何でもねぇ…」

そう言うと相良は雑誌を閉じて私に差し出す。

「ん」

「え…いや、いいって！私後で誰かに借りる。相良が買いなよ」

「いいから…！」

そのまま私に雑誌を押し付けると、相良は走り去る。でも、途中で振り向いて

「俺も気になってんだ…読んだら貸せよ」

そう言って商店街の人混みの中に消えた。

「…なんだよ。後ろ姿もかっけぇな…抱きつきたい…！！」

と言うか、あいつも続き気になってんじゃん…読んだら貸そう。…ん？貸す？それって…

「また逢えるってこと？！」

この雑誌を貸すと言う口実で相良に自然と逢える！また相良と話せる！！

「やべぇ嬉しい…ん？もしや、これがお守りの効果…？」

鞄に付けたお守りを優しく手で包み心の中で祈る。

『神様、次は相良ともっと素直に話せますように！』

＿この時までが1番幸せだったかもしれない。

※女だってやる時はやるの②～④が更新された事になってますが、分かりにくいかなと思って“片桐サイド”を付け加えただけです。分かりにくくてすみませんでした。