ウシジマくんの奥さん2【闇金ウシジマくん】

＊ お嬢視点 ページ9

【変わった私と変わらぬ貴方】

社長「お前さ…丸くなったよな」

お嬢「ぶっ…ゲホゲホ！」

危ない危ない、お茶を吹き出す所だった。正確には少し吹き出したかもしれない。

と言うかこの男は急に何を言い出すんだ。仕事中だぞ。取り立てに集中しろよ。

それこの間柄崎くんにも言われたんだけど…。

お嬢「そんなに変わりました？私？」

社長「まー。昔に比べれば」

まぁ、昔はいろいろとやんちゃしてたけど…。と言うか今もやんちゃじゃい？充分やんちゃだと思うんだけど。

お嬢「…そう言う社長は変わりませんね」

社長「は？なんか言った？」

お嬢「いいえ。何も」

自分の欲望に向かって突き進む姿は昔と何も変わらない。自分の信念を突き通す所も。全部昔から変わっていない。

まぁ、そんな所に惚れたんだけどね。

お嬢「それで…丸くなった私は嫌いですか？」

そう言うと馨は少し驚いた顔をした。馨が驚くことは滅多にないので少し面白かった。

驚いた様子の馨を見ていると急に馨に引き寄せられた。

お嬢「ちょ、今仕事中…！」

社長「俺は今も昔もあなたのお名前が好きだ」

耳元でそう言うと、馨は私から離れて行った。

私は急な出来事と恥ずかしさで呆然と取り残されていた。

社長「おい、早くこい。置いてくぞ」

誰のせいでこうなったと思ってんだ、と心の中で愚痴を言って馨の元へと急いだ。

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