【ＭＨＡ】個性の割にはリアリストな女 (ページ4)

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つまらない授業ページ4

「～～～～によって、」

ノートもろくに取らず、ボーっと何処か一点を見つめる。
もうこの教科においては予習も復習も終わっているし、毎度の如くこの先生のする授業はつまらない。入学してそんなに月日もたっていないのにノートを取らなくなったのはいつからだろう。殆どがスカスカで真っ白だ。
…こんな暇な授業を聞いているくらいなら個性の研究を進めたいんだけどな。最近忙しいからか全く研究が出来ていないのだ。暇な時ぐらい趣味に没頭させてくれ、なんて。言ってしまうと当たり前だが怒られてしまうので口は噤んでおくつもりだ。多分。

「…んぐ、」

大して眠くもないのにも関わらず欠伸が止まらない。口を押さえて欠伸が止むと、パッと手を離す。眠い訳ではないが、もうこの際寝てしまった方が暇つぶしには良いのだろうか。内申点を気にする程わたしは成績が悪い方ではない。この１コマくらい潰しても成績に支障はないだろう。

そう考え机に顔を伏せて、静かに目を瞑った。…だが眠くもないのに眠れるはずがなく。はぁ、と小さくため息を吐いた。やることもないし、とふと心操に視線を移す。

「…！！」
「…………」
(ば、ばくすいしてるよコイツ…(心操))

馬鹿だ。とてつもなく馬鹿だ。シャーペンの音もしなかったし、何か静かだな今日と思っていたらこのザマである。意外と、最近分かってきたのだが心操という生物は真面目そうな人物に見えて実は不真面目で尚且つズル賢い生物なのだ。こんなつまらない、内申点が落ちてもあまり支障がなさそうな授業に態々真面目に受けるわけがなかった。

馬鹿だ、と思ったのにはちゃんとした理由もあり、次の次に当たるであろうからである。しかもきちんと授業を受けていないと分からなさそうな問題が多いからこそ、完全に詰んでいる。今から起こしても遅くはないだろうが、寝ていたコイツが悪いと起こさないことにした。

(反応面白そうだし、仕方ないから寝かせておいてあげよう。)

(…………)