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大貴「ね、Aちゃん。俺さ、子供が欲しい。」




ハワイで過ごす何日目かの夜に伝えてみた。
もう夫婦になってそろそろ家族計画も立てたい気持ちを。
するとAは私も!と目を輝かせていて




「大貴くんに似て欲しいなっ、」


大貴「え?なんで?俺はAに似てて欲しい」


「大貴くんに似てる男の子がいい!」


大貴「そしたらチビ大貴とママの取り合いになっちゃうよ」


「チビAだったら私もパパの取り合いしちゃいそう」




ハワイから帰ってきてからもそんな会話を毎日のようにしていた。




名前は何にする?とか。幸せだった。




でも、妊活を始めて3ヶ月が過ぎても4ヶ月が過ぎても子供はできなかった。




「大貴くん、またきちゃった。せいり、、」




大貴「・・・まあそんな簡単にはできないでしょ。だって命を宿すってすごいことだよ。神様が2人の時間を楽しみなさいって言ってくれてるんだよきっと。」




そんな言葉でAを励ますしかなかった。




きっと彼女は焦ってるんだ、周りの妊娠・出産報告に。




それから半年を過ぎても妊娠することはなくて。




「だいきくん、今日排卵日だよ」




朝目が覚めて寝たまま専用の体温計を口に含んで基礎体温をつけるのを毎日繰り返すA。




生理が来るたびひどく落ち込んでる彼女。




朝まだ起きて間もないその行為を見るたびに負担になってるんじゃないかなと心配になる。




俺がすぐにでも子供が欲しいなんて伝えたから頑張って無理してるんじゃないかなって申し訳なく思う。




ある日残業をして家に帰ると目を真っ赤にしてるAがいて。




「だいきくん、まただめだった、」




そう言いながらぽろぽろと涙を流す彼女




ぎゅっと抱きしめて大丈夫、と2人で慰めあって。




ここ何ヶ月も子供を作るために繰り返していた行為を振り返ると事務的になっていたんじゃないかと反省するぐらいおれの腕の中で彼女は震えていた。




彼女の体温は血の気が引いているのか冷たくて。




「だいきくん、ごめんね、ごめんね」




と泣きながら謝っていた。
精神的にも辛くなっている彼女にこう告げる




大貴「ちょっと休憩しよう。子供のことばっかり考えて、その行為自体に俺たちの愛が不足してたのかも」




その日は小さな体で一人で悩む彼女に一人じゃないよ、と




そんなに責任を感じなくていいんだよ、と




そう告げて優しく抱きしめながら眠った。








.→←*ぱぱとまま



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いく(プロフ) - 楽しいお話、ありがとうございます。新作も楽しみにしてます! (2019年10月8日 20時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 最後までキュンキュンがとまりませんでした!先輩と後輩お疲れ様でした!新作待ってます! (2019年10月8日 17時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
あすみー(プロフ) - すごく面白くて何回も読んじゃいます。この作品大好きになりました。これからも頑張ってください!!! (2019年9月4日 20時) (レス) id: 070699b59e (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます!パパママ編もこちらで読みたいです! (2019年8月21日 0時) (レス) id: 725a6d5822 (このIDを非表示/違反報告)
涼菜(プロフ) - わかりました!ありがとうございます! (2019年8月6日 20時) (レス) id: 87395c27ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:naa | 作成日時:2019年5月31日 12時

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