先輩と後輩2 -daiki.A-

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高木「えー、有岡くんはこの前言った通り翔北の藍沢先生のアシストとしてシアトルに行きました。しめっぽいのが嫌いだから、と、送別会を希望されなかったので実感が湧かないけど。まあでも、症例全て、、」





朝の朝礼で高木さんからそんな話が。




頭の中が真っ白で仕事に手がつかない、何もできない。




何よりも悲しかったのが、高木さんが言った




"この前言った通り"




この言葉にすごく引っかかって。




私は聞いてないし、本人からも、誰からも教えてもらえなかった。




どうして？どうして？と頭の中でぐるぐるぐるぐる




社員「三崎さん、これお願いしてもいい？」




与えられた仕事をこなすので精一杯だった。
いつのまにか朝の休憩時間になっていたことにも
気づかないほど私は無になっていた。




八乙女「三崎ちゃん、はい、これ。よかったら飲んで。」




渡されたのは私のマグカップで、




八乙女「好きだったでしょ？大ちゃんの作るカフェラテ。あれ、俺が教えたんだ」




そう言い、せんぱいのデスクに腰掛ける
お礼を言い、一口いただく。




せんぱいが作ってくれた甘いカフェラテそのもので、
味を噛み締めながら気づくと泣いていた。




八乙女「あいつもさ、言うか言わないか最後まで迷ってたんだ。お互い研修と重なってタイミングなくしちゃってね。後悔してると思うよ。」




「っ、、、うぅ〜、なんでっ・・寂しっ、」




肩を震わせて、ぐずぐず言って嗚咽が漏れるほど泣く私は




みんなから同情されているのか、じろじろ見られて滑稽だ




八乙女さんは優しく背中をさすってくれて、




大丈夫だよ、と言ってくれるけど。




何が大丈夫なのかわたしにはわからなかった。









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