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3話 ページ5

花「期待してる・・・っと言いたいところだけど、まだまだAには俺は払えないよ

こんな手に引っかかってるよーじゃね、(目薬)」

貴「・・・。」

おそ松兄さんもこんなんだったな。

私達を安心させてくれるように自分が苦しんでも

言い訳を作る。

不安定な貴方はどうしたら落ち着くんだっけ。

もう、何年も前のことだからなー。

目薬なんて嘘じゃないの?

あの時言っていた言葉は全て貴方の本心じゃないの?

私も私だよ。

あの時言っていた言葉が、兄さんと照らし合わさって

助けなきゃって。

あの時貴方が流した涙が本物だと感じたから

足が動いた。

いつだって私達は不安定な場所に立っているんだよ。

貴「・・・。」

花「あれっ?ちょっ・・」

貴「(ぼろぼろ)っ・・・なんで、

おいてっちゃったの!?やだよ・・兄さん。まだ、未完成なんだよっ!

まだ、どうしても兄さんの死が受け入れられなくて・・・

私が殺したっ!そう思っても死ぬことは償いにならないって!

じゃぁ、どうしたら償いなの!?どうしたら許してもらえるのっ!

わかんないよ・・また笑ってくれるんじゃないの?

俺がAを置いていくわけ無いって・・・言ってくれるんじゃないの・・・?」

ぎゅ。

花「・・・・・俺は・・Aを一人にさせないよ。大丈夫だから。

償いなんて、所詮言葉なんだよ。償い の一言にとらわれちゃいけない。

もぅ・・・もう、大丈夫だから。」

貴「っ・・なんで・・・一人にしないで欲しかった。

ただそれだけなんだよ・・。」

花「うん。」

花子くんは、何も言わずに背中をさすってくれて大丈夫だよって。

不安定な私にとっては大丈夫という言葉が嘘でも

支えになった。

花「今だけ。たくさん泣いていいんだよ。俺が全部・・・」

ぎゅぅ。っと、抱きしめる力が強くなって、

花「ちゅぅ、していい?」

貴「いちいち聞くのもどうかと思う。」

花「泣いた後でも、毒舌さは変わらないんだ。可愛く、うんっ。って言えばいいのに。」

貴「うるさいな。もぅ・・・・・・ちゅぅ、してください。」

花「そうこなくっちゃ。では、いただきまーす♡」

ちゅ。

貴「俺が全部背負うなんて無理だからねっ!私の気持ちも知らないくせにっ!」

花「ありゃ。続き言ってないのにばれてるし。」

貴「当たり前っ!どんな人が兄だったと思ってんのんの!」

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作者名:採奈 栗 | 作成日時:2018年9月27日 21時

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