summer[13] ページ13
***教室
常に俺の学校生活というのは、Aさんに捧げる話題探しも兼ねられている。
奇しくもさっきのことだって話題の一部だ。でもこれからもっと探さないといけない。
今日は風丸さんに一本取られているから、尚更楽しい話題が欲しい。
別に風丸さんを悪く思いたいのではない。ただ[同じ人を好き]という類で対抗心があるだけ。
それはそれで、自分がまだ未熟な感情を持ち合わせているような気もするが...
「それじゃ、数学のプリントを返すぞ！」
HRの先生は、やけにはつらつと人数分のテストの束を叩いた。何人かの唸る声が響く。
自分の名前を呼ばれ、返事をしてから先生のもとへテストを受け取ると
他の人にもわかるくらい明瞭に笑って、俺に手渡した。
【狩屋マサキ 100点】
何だ、と思いながらそのプリントをすぐ折った。何ら珍しいことでもない。
ちゃんと勉強した結果が出ただけだ。それにこれは、テスト形式でも本番じゃないし。
「...狩屋、どうだった？」
「狩屋、数学そんな得意じゃないって...」
天馬君と信助君がやけに青褪めた顔で俺を見る。...どうせ点数が悪かったんだろう。
一方の剣城君はいつもの冷淡な表情、輝君はニアミスでもしたのか微妙な表情だ。
まぁ、この二人よりはいいだろうな。
「勉強不足なんじゃない？」
冷笑を浮かべつつ馬鹿にするように言うと、言い返せない二人は低く唸った。
俺はAさんに勉強を教えてもらっている以上、こうはならないだろう。
Aさんは、中学校に入る前からよく勉強を教えてくれた。
おかげで成績は結構上位で、誰よりも一歩リードした状態で授業やテストをこなせる。
ただ、聞きたい時にいないのは、少し寂しかったけれど。
.
.
.***お日様園
今日は天気が良くて、ポカポカの陽気が部屋に入り込んで気持ちいい。
そんな中、ノックもなしにドアを開く。開けたのは、玲名だ。
「A、客だ。気分は大丈夫か？」
「うん、ばっちり。でも、誰が来てくれたの？」
「夏未と秋だ。」
その名前を聞いた瞬間、胸がぎゅんと熱くなった。二人に会うのは何年ぶりだろうか。
入院や具合のことから、顔を合わせて話せる機会なんてあまりない。
わくわくとドアを見つめていると、懐かしい面影がゆっくりと入ってきた。
「久しぶりね」
「ホント、お久しぶり、Aちゃん！」
二人はにっこりと、私に笑いかけてくれた。私も彼女達に笑って答える。
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佐奈(プロフ) - 狩穂さん» うわぁぁぁぁ嬉しいです！！ガチにマジで！素敵だなんて...感謝感激雨嵐...更新頑張ります！その内続編も出しますのでそちらもお願いします！！ (2014年9月14日 21時) (
レス) id: d991105954 (このIDを非表示/違反報告)
狩穂(プロフ) - やっぱりこの小説ステキです〜(*´・ω・) 毎日、更新、楽しみにしてます(笑 (2014年9月13日 19時) (レス) id: f53fe779b4 (このIDを非表示/違反報告)
佐奈(プロフ) - 暇人です！さん» コメントありがとうございます！意外にってことはシリアス度が少し低かったでしょうか？でもはまっていただき嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2014年8月24日 0時) (レス) id: c702872890 (このIDを非表示/違反報告)
暇人です！ - 意外と面白くてはまりました！！ (2014年8月24日 0時) (レス) id: ae1125bdad (このIDを非表示/違反報告)
佐奈(プロフ) - 狩穂さん＞コメントありがとうございます！こんな小説でよければ頑張って更新率あげようと思います！楽しみにしてもらえて感激です！ (2014年8月19日 13時) (レス) id: d991105954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐奈 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e2e95d529a1/
作成日時：2013年7月29日 22時
