僕達はまた恋をする2 (ページ13)

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第57話ページ13

彼女と同じベッドに居る
看護師さん、早く終わらせてくれると良いけど

この状況が嫌ってわけじゃないけど...さすがにね

「調子はどうですか？」

『大丈夫です！元気です！』

「顔色も良いし明日には退院出来そうね」

『はい！』

「それじゃ、お大事に」

看護師さんが出て行ったのと同時に布団から顔を出す

『梓さん、すみません！大丈夫ですか？』

「うん、なんとかね」

『看護師さんに見つからなくて良かったですね』

「そうだね」

全く...キミの行動には驚かされるよ

『はぁ...ビックリしましたね』

「うん」

『一件落着ですね』

僕としては解決してないけどね...
病院のベッドはダブルベッドではないし二人で寝るには狭すぎる

『少し狭いですね...』

「そうだね。でも、キミが言い出したことだよ？」

『わかってますけど...近いなって』

「キミには驚かされるよ、大胆な行動して...僕じゃなかったら襲われていたよ？」

『あっ...』

無意識は怖いね

『そういうつもりじゃ...』

言われて状況に気付いたのかベッドから出ようとする彼女を抱き寄せる

「逃がさないよ？」

『...っ！』

「ふふ...顔が赤いよ。キミは本当に耳が弱いね」

『ズルいです、梓さん...』

「うん、知ってる。僕はズルい男だよ」

こんなこと言って僕は余裕な顔してるけど
全然余裕じゃない...
彼女を前にして余裕でいれるわけがない。でもキミにはダサいところは見せたくないんだ

それに昨日決めたんだ。一方的な行動は彼女を困らせるだけだから
想いが通じたその時に...

その日が来るかなんて分からないけどね

『梓さん？』

「ねぇ、梓って呼んで？そしたら解放してあげる」

『えっ...あ、あずさ...』

「...っ！」

上目遣いで僕の名前を呼ぶ彼女

ズルいのはキミの方だよ...