私の幼馴染みはリアコ製造機 (ページ9)

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第9話ページ9

康二くんのおかげで仕事に遅れることはなかった

今度お礼をさせてほしいと言うと、一緒にご飯に行こうと誘われた
むこうはアイドルだしダメだとは頭では分かってはいたけど
康二くんのあの謎のワンちゃんみたいな可愛さに頷いてしまった

母性本能とやつだよね

「福田さん、珍しくギリギリだね」

『うん。寄り道してて』

「今日新しいプロジェクトの発表らしいよ」

私の仕事はファッションデザイナー
まだまだ経験は少ないけど、私には夢がある

いつか私がデザインした服を辰哉に着てもらうこと

そんなこと言ったら調子に乗るからずっと黙っている

「今日は前から言っていた大きなプロジェクトよ」

大袈裟に言う先輩は何処か楽しそうだ

「勿体ぶらずに言って下さいよ～」

「Snow Manの衣装のデザインが決まりました！」

『えっ！？』

「ふふふ。分かるわよ。ビックリするわよね～」

ビックリするどころじゃない
この会社は、まぁまぁ大きな会社で芸能人に使ってくれることも多いのは分かってはいたけど...

「アシスタントは河村さんと藤原さん、福田さんにお願いしようと思ってる」

河「うわぁ！生のSnow Manに会えちゃうの！？」

藤「ヤバくない！？」

「テンションが上がるのは分かるけど、これは仕事だからね」

河「分かってますよ！」

テンションが上がるというより、驚きを隠せない

会議が終わって放心状態で居るとアシスタントにつく2人に声をかけられた

河「ねぇねぇ！福田さんってSnow Man好きなの？」

『え？どうして？』

藤「いつも冷静な福田さんが珍しく大きな声あげたからさ」

『つい、ビックリして...』

河「スノ担！？こんなに近くに居ると思わなかった！」

藤「誰推し？私はめめ！」

河「私はしょっぴー！福田さんは？」

『私は...』

私が好きなのは辰哉だ
でも、Snow Manの推しを聞かれてるわけだ

辰哉の名前をあげたらプライベートなことまで話しそうだし
照にも迷惑かけるわけにはいかない

私の頭に浮かんだのは...

『康二くんかな？』

今朝、一緒に居た康二くんが浮かんだから名前を出してしまった

河「確かに康二も良いよね」

藤「もう箱推しに近いよね～」

『そうだね～』

良かった
この場はなんとかなりそうだ

プロジェクトでは気を付けないと！