私の幼馴染みはリアコ製造機 (ページ1)

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第1話ページ1

福田A、31歳、独身

彼氏なし

一人暮らしを初めて10年

結婚願望はあるもの先に進めずにいる

その原因は横でゲームをしているこの男にも原因がある

深澤辰哉、世間ではSnow Manのメンバーの1人の印象だろう

私は彼とは小学校から高校までの長い付き合いだ

お互い親も仲が良くて私は母子家庭で仕事で忙しい時は辰哉の家にお邪魔していた
その時からの付き合いなのだが何故か今は逆転し
私の家に来るようになった

偶然にもマンションが隣同士なのを良いことに
一緒にゲームをしようと言いながらも、節約の為にご飯を食べにくる

アイドルとして大丈夫なのかと思いつつも私が甘やかしてしまうのは辰哉のことが好きだからだ

私の長年の片思いで一度も告白したことがない
告白したら関係が崩れるのが分かっているから私はずっと幼馴染みのポジションで居る

だから今もこうして一緒に居れている

深「よし！また俺の勝ち！」

『本当に強いよね』

深『Aが甘いんだって！』

無邪気に笑う辰哉の笑顔にキュンキュンしてることなんて当然知らない

深「あっ、そういえば合コンどうだった？」

『あー、ダメだった』

深「そっかー」

辰哉のことは好きだけど、この恋が実ることはないこと分かっている
だから私は合コンへ行ったり、マッチングアプリをして彼氏を作ったりしている
だけど長続きしない
それは、やっぱり辰哉が好きだからというのが1番強いのかもしれない

深「まぁ、次あるって！」

『うん』

鈍感なのか、気付かないようにしてるのか分からない

『そうだ。昨日のカレーあるけど食べる？』

深「マジ？食べる食べる」

料理も別に得意じゃないし好きでもない
でも、辰哉が私の家に来る理由の1つだから
仕事が休みの日に料理教室に通っている

深「うわっ！良い匂い！」

『辰哉、皿出して』

深「おん。わかった」

こうしてキッチンに一緒に居ると少しは恋人感があると勝手に思っていることも知らないんだろうな

深「いただきまーす」

『どうぞ』

深「うまっ！」

『良かった』

深「A、料理上手いよね。男とか家に呼んでさ胃袋掴んだらイチコロじゃない？」

1番振り向いてほしい人の胃袋が掴めてないじゃん

『こうやって辰哉が来てたら無理じゃない』

深「そん時は邪魔しないって！」

『前にバッタリ会ったことあったじゃん』

深「あれはタイミングが悪かったよね」

私が他の男の人と居ても気にならないんだよね