ツンデレ幼馴染みと鈍感女子4 (ページ7)

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第156話ページ7

涼太side

Aと2人だけで花火大会に来た

去年はＷデートという形になったけど、また今年は違って2人

康二が俺を誘おうとしてくれてたけど、Aと去年から約束していたから断った

悪いことをしたなと思いつつも、Aと過ごす時間は楽しい

康二達とバッタリ会って写真を撮って少し話をして別れたあと
Aが複雑そうな顔をした

宮「どうかした？」

『涼太くんも目黒くんも浴衣の感想言ってくれるけど、他の人の方が綺麗だと思う』

Aは自分の浴衣姿に自信がないみたいだ
十分、綺麗だし魅力的なのになと思うけど
これ以上言うとお世辞に聞こえちゃうよな

宮「確かに綺麗な人は居るけど、Aとは別なんだよね」

『別？』

宮「失礼だけど、興味がないっていうのかな。他の人には目が行かないんだよね」

『そうなんだ...』

これは事実
綺麗な人はたくさん居ると思うけど
そもそも隣に好きな人が居て目移りなんてしないよ

この話の流れで浴衣の話を聞くことにした

花火大会の為に浴衣を買った話は聞いていたけど詳しくは聞いていなかった
安い物ではないからバイトしてるとはいえ買うのは考えるだろう

話を聞けば、去年久しぶりに着てまた着たいと思ったみたいだ
確かに去年も似合ってたし、できれば今年も見たいなと思ってたから見れて嬉しかった

もう1つ理由があると話を続けるAの話を聞けば
浴衣を買うきっかけは俺にあったらしい

『涼太くんが去年浴衣で来てたから今年もそうなるなら隣に私服で並ぶと釣り合わないなと思って...』

宮「そんなこと気にしないよ」

『涼太くんは優しいからそう言ってくれるのは分かってたけど、気になっちゃって』

宮「そっか...」

俺が浴衣を着ることで、そう思わせてたなんて思わなかった
悪いなと思うけど、合わせようとしてくれる気持ちが嬉しい

でも、待って...

宮「あれ？そうなると...」

『どうしたの？』

宮「あのさ、その浴衣を買ったのは俺の為って自惚れてもいい？」

『えっ！？』

宮「また着たい気持ちがあるのは分かるよ。でも、きっかけが俺なら少しは気持ちあるのかなって」

あっ！変なこと聞いてしまったかも
Aも困ってるし話を切り替えよう

宮「ごめん。変なこと聞いちゃったね。気にしないで。次どこ行こうか？」

『...自惚れても、いいと思う』

宮「え？」

今、なんて言った？

聞き間違いじゃないよね？