ツンデレ幼馴染みと鈍感女子4 (ページ6)

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第155話ページ6

せっかくだからと、みんなとも写真を撮って康二くん達とは別れた

宮「写真楽しみだね」

『そうだけど...』

宮「どうかした？」

『涼太くんも目黒くんも浴衣の感想言ってくれるけど、他の人の方が綺麗だと思う』

宮「確かに綺麗な人は居るけど、Aとは別なんだよね」

『別？』

宮「失礼だけど、興味がないっていうのかな。他の人には目が行かないんだよね」

『そうなんだ...』

涼太くんから意外な言葉が返ってきたな

宮「ところでさ、新しく浴衣買ったのって花火大会に着る為に買ったって言ってたよね？」

『うん。また、なっちゃんに借りるのも悪いし、去年久しぶりに浴衣を着てまた着たいなって思ってたんだよね』

宮「去年のも似合ってたけど、今年の浴衣もいいね」

『あと、もう1つ理由があって...』

宮「うん」

『やっぱり浴衣って高いでしょ？最終的に買うきっかけになったのは涼太くんなんだよね』

宮「俺？」

『涼太くんが去年浴衣で来てたから今年もそうなるなら隣に私服で並ぶと釣り合わないなと思って...』

宮「そんなこと気にしないよ」

『涼太くんは優しいからそう言ってくれるのは分かってたけど、気になっちゃって』

宮「そっか...」

『うん』

宮「あれ？そうなると...」

『どうしたの？』

宮「あのさ、その浴衣を買ったのは俺の為って自惚れてもいい？」

『えっ！？』

宮「また着たい気持ちがあるのは分かるよ。でも、きっかけが俺なら少しは気持ちあるのかなって」

まさか、そんな返しがくると思わなかった
でも、よく考えてみると全くその気持ちがないわけじゃない

宮「ごめん。変なこと聞いちゃったね。気にしないで。次どこ行こうか？」

気まずくならないように話題を変えようとする涼太くん

その優しさに甘えてばかりじゃダメだ

『...自惚れても、いいと思う』

宮「え？」

恥ずかしくて涼太くんの顔を見れない
彼氏に服を合わせてる彼女みたいに思えて恥ずかしくなってしまった

こんなところ、なっちゃんに見られたら
いじられてるだろうな...

恐る恐る顔を上げると涼太くんが少し顔を赤くしながら嬉しそうに笑っていた

『涼太くん？』

宮「ごめん。今、あんまり顔見ないで」

『...可愛い』

宮「男に可愛いはちょっと...」

『ふふ。ごめんね？』

涼太くんのこんな顔初めて見た
知らない一面を見れて嬉しかった