ツンデレ幼馴染みと鈍感女子4 (ページ30)

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第179話ページ30

翔太said

Aの下敷きになったから俺は頭を打ってしまった

悪いこと起こりすぎだろ。俺

渡「痛っ...」

『翔太くん、大丈夫！？』

渡「うん。Aは怪我ない？」

『私は大丈夫！』

渡「なら良かった」

とりあえずAに怪我がなくて良かったと安心しているのも束の間で状況がヤバいことになっている

形だけなら俺はAに押し倒されているような状況になっている

『でも、翔太くんが...』

渡「たんこぶ出来たかも」

『嘘っ！？』

Aはそれに気付かないまま、俺をずっと心配してる

Aが俺の頭を触ろうと手を伸ばしたその時、俺はAの腕を掴んだ

『翔太くん？』

渡「お前、状況分かってる？」

『状況？』

渡「俺、Aに押し倒されてるみたいになってるんだけど？」

『ご、ごめん！』

顔を赤くしながら早く退こうとするAが可愛くて、俺が腕を離さないでいると、さらに慌てだす

悪いこと起こりすぎだろと思ってたけど
好きな子が自分の上に乗って、顔を赤くしてるって
このシチュエーション、ヤバすぎだろ

離してってお願いする顔も何もかも

しばらくAの反応を見て満足してAを離すと
真っ先に俺の心配をしてくれて

結局、俺達はまた救護室に戻った

タイミングが悪かったみたいで、先生は打ち合わせに行く直前だった

とりあえず氷だけ貰って戻ろうと思ってたら
Aが俺に付き添うって言うから救護室に残ることにした

俺に付き添うって決めたくせに気まずそうにしている

渡「まだ気にしてんの？」

『だって...』

渡「マジでピュアだよな」

『経験ないから...』

渡「いや、あっても困るって」

俺と違って、本当に純粋
下心ありすぎじゃん。俺

渡「...涼太放っといて良かったのかよ」

『え？』

渡「良い雰囲気だったじゃん？俺、明らかに邪魔者だったし」

『翔太くんのことを気にしてたら涼太くんが背中を押してくれて...』

渡「ふーん...」

やっぱり追いかけてきたのは涼太に言われたからか...

『あの、ちなみにいつから見てた？』

渡「...全部」

『ぜ、全部...』

渡「隙があるからキスされるんだって」

『涼太くんだったから...』

涼太も俺と同じ男なんだって

渡「お前もう少し男に警戒しろよ」

『警戒？』

渡「今も隙あるし」

『翔太くんも涼太くんも一緒に居ると落ち着くから...』

渡「俺は落ち着かない。涼太にキスされてハグされて顔赤くなってるの思い出すだけでイライラする」