第178話 ページ29
翔太side
数分前、俺は坂本に呼び出されて告白された
もちろん断った
坂本は俺がAを好きなのを分かった上で告白した
そんなに俺って分かりやすいのか？
告白のタイミングでAが倒れたって女子が話しているのが聞こえたから坂本には悪いけど、話してる女子に声をかけた
渡「なぁ、今の話ってどういうこと？」
「櫻木さん、お風呂で逆上せて倒れたの」
「先生が救護室に運んだから大丈夫だとは思うけど...」
マジかよ...
渡「悪い。俺行くわ」
「櫻木さん、渡辺くんのことなんとも思ってないよ。それでも良いの？」
「櫻木さんには宮舘くんが居るじゃない」
渡「...それでも俺はAが好きだから。ごめん」
坂本の気持ちは嬉しかったし、泣きそうになってるのも気付いてたけど、今の俺の頭の中はAのことでいっぱいで
気にかけている余裕はなかった
救護室に向かえば、涼太がAにキスしてた
マジでタイミング悪すぎるだろ。俺
声までは聞こえないけど、何か話していて
泣き出したAを涼太が抱き締めた
気になるし、Aが他の男に触られてるのを見てると我慢の限界で声をかけてしまった
もちろん気まずい空気が流れた
それを破ったのは涼太で、何も動じていない
Aはこっちを見ないし俺だけイライラしている
渡「俺が聞きたいのはさ、涼太がAにしてたことで＿＿」
宮「ハグのこと？」
それよりも前のことだけどさ...
宮「俺とAの関係だよ？ハグなんて今更じゃない？」
渡「はぁ？」
なんだよ。それ
付き合ってるわけでもないだろ？
宮「それに俺はAに許可を貰っての行動だから無理やりではないよ。ね？」
『う、うん』
好きでもないなら拒否しろよ
宮「俺は今まで翔太がAにしてきたことを見逃してきたけど、そもそも翔太はAの彼氏でもないんだから口出しする筋合いはないよね？」
渡「...勝手にしろよ」
何も言い返せなかった
俺はAの彼女でもないし、涼太の言うことは正しいから
部屋に向かおうと歩いていたらAが声をかけてきた
今は顔を見たくなくて素っ気ない態度をとるけど
Aは俺を追いかけてきて
Aの大きな声で振り返ると階段から踏み外したみたいで
俺は慌ててAを受け止めたけど、バランスを崩して2人揃って倒れてしまった
鍛えてるんだし、カッコよく決めたかったな
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作者名：yuki07 | 作成日時：2024年1月20日 10時
