ツンデレ幼馴染みと鈍感女子4 (ページ26)

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第175話ページ26

涼太くんに告白されてキスをされたことに驚きを隠せない

スグ目の前にある涼太くんの顔を見ることが出来ない

宮「いきなりごめん。困らせてしまったよね」

『う、ううん』

宮「ずっと、Aに触れたかった...」

「...っ」

私を見つめる目に熱さを感じる
こんな顔、見たことない

宮「俺は告白することで俺達の関係が壊れるのが嫌だったんだ。翔太の時みたいにAに避けられたくなかったからね」

『涼太くん...』

宮「返事はしなくていいよ。Aが俺を幼なじみとして見てることは分かってるから」

そこまでお見通しなんだ...

宮「でも、これだけは言わせて？俺はこれからもAのことを好きな気持ちは変わらない。だけど、Aとどうなりたいとかは考えてないから安心して。難しいかもしれないけど、今まで通り接してほしい」

『わかった』

宮「それから、本当に俺はみんなに誤解されても構わないと思ってる。少しでも周りからAとお似合いだって思われるのは俺にとっては嬉しいことだから」

宮「だから迷惑なんて思ったこと一度もないし、Aに何かあったら助けてあげたいし心配させてほしい」

『...ありがとう』

宮「顔色も良くなってきたし、少しは落ち着いたみたいだね」

『でも、別の意味で落ち着かないかも』

宮「ふふ、可愛い」

優しく笑いながら頭を撫でてくれる涼太くん

何も気付かなかった私を責めるわけでもなく、ただ笑いかけてくれる

私はどこまで鈍感なんだろう
この優しい笑顔に甘えて、涼太くんの気持ちに全く気付けなかった

宮「そろそろ行こうか。部屋まで送るよ」

そう言う涼太くんの手を掴んだ

宮「A？」

『ごめんね。鈍感で...』

宮「本当だよ。って言いたいけど、それが俺が好きになったAだから良いんだよ。そのままで」

ありのままの私を受け入れてくれる涼太くんの優しさに涙が出てきた

宮「あぁ...泣かないで」

『...ごめん』

宮「謝らなくていいから」
　

ハンカチを出して流れてくる涙を笑顔で拭いてくれる
私、まるで子供みたいだ

宮「...ごめん。抱きしめてもいい？不謹慎だけど俺のことで泣いてるAが可愛くて...」

『えっ...』

宮「嫌ならもちろんしない」

『...いいよ』

宮「ありがとう」

ありがとうは私のほうだよ
涼太くんには、どれだけお礼を言っても足りないぐらいだよ

渡「何してんの？」

聞き慣れた声に、今は振り返ることが出来ない