第173話 ページ24
深澤くんが坂本さんと一緒に居てくれているおかげで
翔太くんと少しだけお土産を一緒に廻ることが出来た
特に何かを話すわけではないけど、お菓子を試食をしたりお土産を選んでいるだけの時間だったけど楽しかった
渡「そろそろ戻るか」
『そうだね』
渡「お土産買いすぎじゃない？」
両手にたくさんのお土産袋
思い出に色々買ってしまった
『欲張っちゃったかも』
渡「貸せよ。持つ」
『えっ！重いと思うよ』
渡「バカ。俺鍛えてるし弱くないから」
『そうなの？』
渡「疑いの目すんなよ。なんなら腹筋触る？」
『えっ！？』
渡「ふはは！驚きすぎだろ。冗談！」
『もう！』
からかわれてばかりだけど、この時間も楽しい
深「うわっ！お土産大量じゃん！」
渡「コイツ買いすぎなんだって」
深「あはは！なべ、荷物持ちじゃん！」
『ごめん』
渡「別に良いけどさ」
坂本さんを見ると退屈そうにベンチに座っている
その姿を見ると申し訳ない気持ちになる
深「みんな揃ったし行こうか」
渡「うん」
旅館に着くとハードなスケジュールが組まれていた
お風呂の時間は短く、スグに夕飯で5分前行動
ゆっくりはしていられない
順番を待っていると、なっちゃんに会った
『なっちゃん！』
「A！やっと会えた！」
『クラスが違うから、なかなか会えないね』
「あれ、見たよ。宮舘くんとのデート！」
『デートじゃないよ』
「私のクラスでは噂になってたよ」
『えっ...』
「まぁ、宮舘くんは気にしてないから大丈夫だと思うけどね」
『うん』
「じゃあ、またね！」
こういう話題は、あっという間に広まってしまうのを忘れてた
「櫻木さん」
『坂本さん...』
き、気まずい
「渡辺くんと楽しそうだったね」
『....』
「協力してくれるって言ったよね？邪魔しないでよ」
『邪魔なんて...』
「渡辺くん、私と一緒に居ても上の空だった。何でか分かる？櫻木さんを見てたからだよ」
『え？』
「告白もしてないのにフラれたようなもんだよ。櫻木さんには宮舘くんが居るんだから良いじゃない」
『涼太くんとは、そんなんじゃ...』
「好きでもない人とデートするんだ？櫻木さん、大人しいと思ってたけど軽い女の子だね。渡辺くんが可哀想だよ。私なら渡辺くんにそんな想いさせない」
『....』
「幼なじみとか関係ない。渡辺くんのこと、なんとも思ってないなら離れてよ。私は本気で好きなの」
坂本さんの目は真剣で、私は何も言い返せなかった
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作者名：yuki07 | 作成日時：2024年1月20日 10時
