ツンデレ幼馴染みと鈍感女子4 (ページ22)

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第171話ページ22

残りの自由時間はみんなで廻ることになった

それでも私は坂本さんに遠慮をしていた

本当は一緒に居たいけど決めたのは私だから自業自得だよね

深「舘さんとの時代劇デートどうだった？」

『楽しかったよ』

深「Aちゃん、和装も似合うから絵になってたよ」

『そうかな？』

涼太くんには敵わないけど、隣に並んでて違和感がなかったなら良かった

『あっ！涼太くんにお礼してない！』

深「お礼？」

『この簪をくれたの』

深「うわっ！簪なんて初めて生で見たわ」

『うん。私も』

深「簪をあげるなんてロマンチックだね～」

『私、ちょっと何か探してみる！』

深「わかった」

なるべく単独行動にならないように、みんなからは離れず
涼太くんへのプレゼントを探してみるものの
簪に釣り合うような物は少し値段が高い

どうしよう

渡「また単独行動？」

『翔太くん！坂本さんと一緒に居たんじゃ...』

渡「今はふっかと一緒に居る」

今日初めて2人になった気がする
嬉しい気持ちはあるけど、坂本さんのことが気になる

渡「何見てんの？」

『涼太くんに簪のお礼を...』

渡「ふーん...」

答えれば興味なさそうに返事をした

渡「あのさ、何で避けるわけ？」

『避けてないよ』

渡「どうみても、坂本に遠慮してるだろ」

やっぱり翔太くん気付いてたんだ

渡「お前が気遣ってもさ、俺にその気はないから」

『え？』

渡「好意持たれるのは悪い気はしないけどさ、俺が好きなのはAだし...」

『...っ』

改めてハッキリ言われると反応に困ってしまう

渡「少しは他の女子と一緒に居たらAも気になるかなって思って坂本と居たのに、お前全然気にしてないし...」

渡「知らないうちに涼太とデートしてるしさ...」

『涼太くんと修学旅行の思い出作れるから良いかなって...』

渡「...俺も、お前と廻りたかったんだけど？」

『それは私も同じだよ。でも坂本さんに協力するって約束しちゃったから...』

渡「お前が断れないのは知ってるけどさ、俺が好きなのはAなのに、そのお前が協力してどうすんの？」

『それは...』

渡「少しは俺の身にもなれよ」

『でも、坂本さんに「翔太くんは私のこと好きだから無理だよ」なんて言えないよ』

渡「ふはは！その言い方ヤバッ！」

『え？』

渡「自惚れすぎ」

『そんなつもりじゃ...』

渡「A、覚えとけよ」

機嫌悪かったはずなのに、何故か急に機嫌直った理由は私には理解出来なかった