第169話 ページ20
せっかくだからと涼太くんと少しだけ街を歩くことになった
佐久間くんは自分が居たらデートの邪魔になるからと言って、何処かに行ってしまった
宮「俺の我儘に付き合ってくれてありがとう」
『ううん。私も時代劇の人になったみたいで楽しいよ』
宮「良かった」
『涼太くんは時代劇に出てそうなぐらいピッタリだね。絵になる！』
宮「そうかな？俺、時代劇好きなんだ」
『そうだったんだ』
宮「少しは気分転換になれた？」
『え？』
宮「A、寂しそうにしてたから」
『寂しそう？』
宮「ふっかから聞いたよ。坂本さんの恋を応援しているんだよね？」
深澤くん、いつの間に...
『断りづらくて...』
宮「Aがそれでいいなら良いけど、せっかく翔太と一緒に居るんだから思い出作らなくていいの？」
『約束しちゃったから...』
宮「Aは優しいね。でも、翔太もAとの思い出作りたいって思ってると思うよ」
『そうかな？』
宮「俺もAとの思い出が欲しかったから、班行動抜け出して声をかけたんだよ」
『そうだったんだ』
宮「あとで先生に怒られちゃうけどね」
『涼太くんのところの担任怖いもんね』
宮「まぁね」
『でも、私も涼太くんと思い出作りたい気持ちはあったから誘ってくれて嬉しかった』
宮「そっか」
違うクラスで諦めてたから嬉しかったな
「宮舘くん！やっと見つけた！探したんだよ」
宮「ごめん。でも、よくこの格好で俺って気付いたね？」
「分かるよ〜」
1人の女の子が涼太くんに声をかけた
私と真逆の綺麗なタイプの女の子だ
「班行動なのに、いきなり姿消すからビックリしたよ」
宮「ごめん」
「櫻木さんと一緒だったんだ？」
宮「うん。俺が声かけた」
「へぇ〜」
涼太くんが女の子と話してるところを、あまり見たことがないから不思議な感じがする
邪魔になるから私もみんなのところに戻ろう
『私、そろそろ戻るね』
宮「え？」
『涼太くんのお迎えも来たし』
宮「じゃあ、送るよ」
『えっ、でも...』
宮「すぐに戻るから、みんなに言っといてもらっていいかな？」
「うん。分かった」
『涼太くんの自由行動の時間がなくなっちゃうよ』
宮「Aと一緒に居る時間が増えると思えば気にならないよ。行こう」
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作者名：yuki07 | 作成日時：2024年1月20日 10時
