第161話 ページ12
翔太side
今年の花火大会はふっかと佐久間と一緒に来た
去年は俺に彼女が居たから一緒に来なかったけど
男だけで来るのも楽しいな
屋台に寄っては男気じゃんけんしたりしてる
で、勝った俺は飲み物を買いに行くことになった
今頃、Aと涼太はデート楽しんでるんだろうなって
1人になった途端に頭に浮かんだ
さっき、めめ達に偶然会った時にAが去年と違う浴衣を着ていたっていう情報は聞いている
自分で買ったとか言っていたけど、やっぱりそれって今日のデートの為に買ったってことだよな
渡「はぁ...」
「翔太くん？」
渡「梨花じゃん」
「1人なの？」
渡「いや、ふっかと佐久間と来てるけど」
「そっか。私は彼氏と待ち合わせ中」
梨花はモテるから俺と別れたあと、スグに彼氏が出来た
「そういえば、さっき櫻木さんと宮舘くんを見かけたよ」
渡「へぇ〜」
「今年も宮舘くんに取られちゃったんだね」
渡「涼太が去年から約束してたみたいだし」
「へぇ〜。意外と宮舘くんやるね〜」
マジで予想外だった
「翔太くん、このままだと宮舘くんに櫻木さん取られちゃうよ？」
渡「お前、涼太がAのこと好きなの知ってんの？」
「知ってるっていうより、分かってたに近いかな。宮舘くん、櫻木さんを見る目が他の女の子と違うから」
渡「まぁ、涼太は別にAに告白するつもりないから大丈夫だろ」
「どうだろ。櫻木さんがその気になれば分からないよ？」
渡「は？」
「良い雰囲気だったよ」
渡「そんなこと言う為に俺に声かけたのかよ」
「だって翔太くん自分から動かないじゃない。私と付き合ってた時もそうだった」
確かにそうだったかも
「本当に好きなのか心配になってたぐらい放置なんだもん」
渡「ごめん」
「元カノからの忠告！自分のことを見てほしいなら動くべし！じゃあ彼氏来たから行くね！」
彼氏のところに行って楽しそうに笑ってる梨花を見てると俺と別れて正解だったのが分かるわ
とりあえず飲み物も買えたし2人のところに戻ろうとすると人とぶつかった
謝るとそこに居たのはAだった
俺だと気付くと嬉しそうに笑う
けど、この浴衣が例の今日の為に買った浴衣だと思うと直視したくなかった
だって、涼太の為ってことじゃん？
さすがにモヤモヤするって
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作者名：yuki07 | 作成日時：2024年1月20日 10時
